時代が遺すは事実か真実か。
吉良上野介、赤穂浪士、忠臣蔵…正義も悪も、世の中が変われば見方も変わる。
歴史のからくりと人間のドラマが交錯する、現代をも鋭く切り取る物語が東憲司の手で再再演。
討ち入り当日、密室でお犬様と炭焼き小屋に隠れていた吉良上野介はどんな思いで首をはねられるまでの二時間を過ごしたのか。吉良の目線から、その知的な興味を駆使して語られるスリリングな舞台運びは、忠臣蔵のもう一つの側面を浮かび上がらせる。大石内蔵助が登場しない「忠臣蔵」が描き出すものは何か。
三百年余の時を超え、今なお真実を問い続ける井上ひさし版「忠臣蔵」異聞。
■作 井上ひさし
■演出 東 憲司
■出演
大谷亮介 彩吹真央
俵木藤汰 田鍋謙一郎
石原由宇 大手 忍 尾身美詞 薄平広樹
原口健太郎 三田和代
■あらすじ
時は元禄十五年(一七〇二)
十二月十五日の七ツ時分(午前四時頃)。
有明の月も凍る寒空を、裂帛の気合、不気味な悲鳴、そして刃に刃のぶつかる鋭い金属音が駆け抜ける。大石内蔵助以下赤穂の家来衆が、ついに吉良邸内に討ち入った。狙う仇はただ一人。
「吉良上野介義央」
上野介は、家来、側室、御女中たちと御勝手台所の物置の中に逃げ込んでいた。赤穂の家来が邸内を二時間にわたって、三度も家探ししていた間、身を潜めていたというあの物置部屋で、彼らの心に何が起こったのか。
――討ち入りから三百二十年、歴史の死角の中で眠っていた物語は三度動き出す。
■日程表
《チケット情報》 ■入場料金[全席指定・税込] 一般 8,000円 ■チケット発売 2022年9月10日(土)10:00~ ■前売券取り扱い ◎キノチケットカウンター(新宿本店1階/営業時間10:00~18:30) ◎こまつ座 |
■お問合せ こまつ座 03-3862-5941