生きていると、いろいろあるから…。知識が君の武器になる!あらゆる危険から「いのち」を守る76の方法、おしえます。
さあさあみなさん。いろんな理由で絶滅しちゃったどうぶつたちの「すごい」じまんをきいてみて。おもわず「ほぉ~」っとなりますよ。
アイドルと結婚してはしゃぐ中臣鎌足、言いよる男を凍死させる小野小町、妻が信長をボコる明智光秀、おしっこを飲んで危機一髪ジョン万次郎…すごいとやばいは、紙一重。
こわい、なんかすごい、意味不明…思わず二度見の妙な植物96種。
生き物が絶滅する確率は99.9%。聞いてくれ、その理由を!!受難の生き物70種。
生き別れ、親に食べられる、子育てが孤独…この世界のせつなさは、とどまるところを知らない。
歴史ってすごいばかりじゃたのしくない。日本の歴史を作った「すごい」人は、同じくらい「やばい」人だった。
112の生き物のクスッと笑えるびみょうな真実。
「うわ〜! 本を読むってこんなにおもしろいことだったんだ!」と大興奮で読み終えた一冊。こんなに読後のテンションが高かった本は久しぶり。「本を読んだことがない」という32歳のみくのしんさんの様子を、最初はおもしろがりながら、しかしだんだんと固唾をのんで見守るうちに、本の中に広がる世界のはてしない奥行きに気付かされた。そうそう、本ってめっちゃおもしろいんだよね。「無」の感情でスマホをいじり続けてしまうすべての現代人に本書をおくりたい。
本が好きでなんとなく編集者になってはや十数年。ありがたいことに本づくりの仕事はずっとおもしろい。おもしろいから、みんなもやったらいいと思うが、本づくりの工程は意外と複雑である。でも、この本を読めば大丈夫。本づくりの基本から秘技まで、ぜんぶわかるすごい本だから。百万年書房というかっこいい本をたくさん出しているひとり出版社を営む北尾修一さんが、全ノウハウを大公開してくれているうえに、さまざまなジャンルの編集者から得たノウハウまで教えてくれる。ありがたいことに、金井もちょっぴり登場させていただいています。
書店で視線を感じ、振り返ると『たまごのはなし』のカバーに鎮座する「たまご」がじっとこちらを見つめていた。なんだこのふてぶてしい表情は!と本の中をのぞくと、ふてぶてしいマシュマロまで登場するではないか。「この本は絶対おもしろい」と確信して購入したが、予想をはるかに上回るへんな本で、「たまご」と「マシュマロ」のへんてこなコンビに翻弄され、そして魅了された。子どもから大人まで楽しめるうえに、読むとちょっとおもしろい人になれる本でもあると思うので、全人類に本書を読んでもらいたい。
表紙がいい本は、たいてい中身もおもしろい。『たぷの里』の表紙を見てほしい。よすぎる。本書は、遊んでいるとき、歩いているとき、食べているとき……あらゆるときと場所で、おすもうさん(おそらくたぷの里というしこ名なのだろう)のおなかに「たぷ」っとされちゃう絵本だ。これが、とにかくおもしろく、何回読んでもくせになる。
買い物ってめんどくさい。ティッシュが尽きたり、シャンプーが切れたり、お豆腐がなくなったり……。日々、買い物リストは更新され、めんどくさがりつつもドラッグストアやスーパーへ走る。でも、この本を読むと、日常の買い物がめちゃくちゃおもしろくなる。ほんやさん、お惣菜やさん、うどんやさん、とこやさんなど、あらゆる「おみせやさん」の店先が緻密なイラストで次々紹介され、選ぶ楽しさや、なんでもない日常の愛おしさを再発見できる。
異常におもしろいおつまみの本。まず、タイトルがへん。「おつまみ」の本なのはわかるけど「研究所」ってなに? と思って中を読むと、ほんとうに「研究」をしているのである。にんにくはチューブでもおいしいか?とか、枝豆は塩もみするのとしないのでどっちがおいしいか?といった実験を真剣にくりかえし、いちばんおいしい食べ方を教えてくれるのだ。わたしはにんにくはチューブ一択だけど、ついつい読みこんでしまう。本書いわく、おつまみは「料理」にあらず「娯楽」なり。そう言われると、きゅうりをかじる一口さえも、なんだか楽しくなってくる。
世界の見え方が変わるマンガ。漫画家・ネルノダイスキさんの短編集で、14の短編が収録されている。おすすめは「NecoとTaco」という話。ひょんなことから出会った猫とタコが闇医者にたのんで体を交換し、タコ顔の猫と猫顔のタコとして生きるうちに、タコが世界的アーティストになるも、とある事情で大ピンチにおちいる……、というストーリーだ。きちんと説明しているのだが、さっぱりわからないと思う。でも、そこがおもしろいのだ。荒唐無稽なお話が、なぜか親しみやすいリアリティをもって描かれていて、ふだん使わない想像力の筋肉を動かしてくれる。分厚いけれど、一気に読める。これで1600円+税はお得だと思う。
シンプルに言えば旅行記なのだが、本書は行先が変わっている。フランスとか京都のように「行くぞ〜!」と気合を入れて行く旅先ではなく、著者の小指さんが偶偶(たまたま)たどり着いた場所についての本なのだ。埼玉県の寄居や神奈川県の子安など、なかなか下車しない街の、しかし無二な魅力が、漫画と文章で濃厚に語られている。観光地ではないから、そこで暮らす人の生っぽい(ときには変な)姿や、生活の様子も描かれているのだけれど、その描き方に敬意と愛情がこもっていてとても心地いい。
おっさんについて真剣に考えたことがなかったので、本書の1行目「子どもの頃からおっさんが好きだった」にはたまげた。著者の木津さんは、1年365日おっさんの魅力ついて真剣に考えているのだという。けれど一方で、おっさんはウザがられがちで、パワハラやセクハラの発信源として批判されている。そこで「あたらしい時代のおっさん」がどうあるべきかを、さまざまな映像作品、マンガ、ゲームなどに登場するおっさんをとおして探っていくのが本書だ。おっさんに注目すると『ストレンジャー・シングス』も『クッキングパパ』も見え方がうんと変わってくる。複雑な世界でよく生きようとするすべての人を、そっと力づけてくれる本。
タイトルがよすぎる歌集。なじみがないこともあり、短歌というのは高尚でむずかしいものだと思っていた。しかし、上坂さんの短歌はめちゃくちゃおもしろい。とくべつな体験をよんでいるわけではない。大きいうんこをしたり、スーパー玉出に行ったり、魚の小骨がのどにささったりしている。けれど、そういう日常の一コマから、家族との相入れなさとか、人生のままならなさとか、ささいな生活の愛おしさなんかがわーっと伝わってくる。おおむね31文字だけの世界なのに、この濃密さ!短歌ってすごい。長文を読むとスマホに気を散らしてしまう人でもぜったいに読めるし、いまこそ短歌がアツいと思う。