松隈洋『未完の建築』(みすず書房)刊行記念ブックフェア
著者が選んだ建築を深く楽しむための40冊
とき:2025年2月15日(土)~3月下旬
ところ:紀伊國屋書店新宿本店5階A16建築書フェア台
お問い合わせ:03-3354-5704(5階建築書直通)
「人間にとって建築とは何か」を問い続けた前川國男の活動の軌跡を描き切る。松隈洋『未完の建築 前川國男論・戦後編』(みすず書房)刊行を記念して、著者選書のブックフェアを開催します。コメントPOPもお楽しみに!
ブックフェア特典として、前川國男が設計した新旧の「紀伊國屋書店」を解説したパンフレット配布!松隈先生監修、大谷楓さんがイラスト・解説・デザインを担当します。また、パンフレットに掲載の新旧「紀伊國屋書店」のイラスト原画をブックフェアにて展示します。

皆様のご来店お待ちしております!
■書籍情報
『未完の建築前川國男論・戦後編』
判型:A5判
頁数:680頁
定価:7,480円(本体6,800円)
ISBN:978-4-622-09740-2
内容紹介:
敗戦直後の木造プレハブ住宅プレモスにはじまり、新宿の紀伊國屋書店、慶應義塾大学病院、国立国会図書館、東京文化会館、東京海上火災ビル、弘前での建物群はじめ日本各地の美術館・市民会館など数々の建築の設計を手がけてきた前川國男(1905‐1986)。
高度経済成長、東京オリンピック、大阪万博、ポストモダンの時代の渦中にあって、ル・コルビュジエの精神を継ぎ、根源に立ち戻って「人間にとって建築とは何か」を問いつづけた前川は、派手な建築世界から距離をおき、その姿勢や思想は晩年の建築群に刻まれていく。
「私は、今日ある意味で一番えらい建築家というのは、何も建てない建築家だと、そういう逆説の成り立つそういう時代じゃないかと時々思います」とまで語った前川にとって、建築とは何であったのか。
前川自身のことばや関係者の発言、当時の資料を駆使して、その人と作品と社会と時代を鮮やかに描き切った渾身の力作である。
『建築の前夜 前川國男論』(2016)を継ぐ、前川國男の仕事の戦後編。
著者プロフィール:
松隈洋(まつくま・ひろし)/建築史家
1957年兵庫県生まれ、1980年京都大学工学部建築学科卒業、1980-2000年前川國男建築設計事務所勤務、2000-2023年京都工芸繊維大学助教授・教授、2023年-神奈川大学教授。専門は近代建築史、建築設計論。主な著書に『建築の前夜 前川國男論』(日本建築学会(論文)受賞)、『ル・コルビュジエから遠く離れて』など。文化遺産としてのモダニズム建築20選展、同100選展、前川國男、レーモンド、坂倉準三、吉村順三、丹下健三などの建築展に携わる。