「最近のホラー関係の書籍人気は何か時代に関連する意味があるのか」。
との上司からの問いかけに私は答えられずにいた。「政況が不安定な時に流行する?」「景気の変動?」「メディアでの紹介?」…。どれもはっきりとした回答にはならず、それならばかつて流行した小説や、コミック、あるいは古典、民俗学まで何か得られるものはないかと触手を伸ばしてフェアを行ってみることにした(他にも絵画、映画、事件、ホラーゲーム〈実況なども〉、怪談話、まじない等々にも内容は及ぶはずだが、そこまでは手が届かなかったことはお詫び申し上げたい)。
その名も「妖々奇々怪々フェア」。「々」は繰り返しの意味であり、「踊り字」とも呼ばれる。「妖怪」、「怪奇」などフェア名称の間で漢字たちが躍り上がることで多様な意味を持ってほしいこと、そして巡り巡ってより分からなくなるフェアになってしまったので、この名前とした。関連については結局わからずじまいではあるが、かつてより、現在、そしておそらく未来へも、恐怖を感じる話は語り継がれていくものと考える。それを避けて、生きるために、あるいは克服し、快楽を得るために。
お客様にとって本フェアが、より恐怖や怪奇の魅力にハマり、その世界を巡るための扉になれば幸いである。
それでは「いってらっしゃいませ」。
紀伊國屋書店新宿本店 フェア担当者一同
期間: 2025年2月18日(水) ~ 2025年3月22日(土)
場所: 2階 BOOK SALON
※店頭では選書ペーパーも配布中です。ぜひご来店くださいませ。
※「妖々奇々怪々」は造語です。