「もっと読まれてほしい」「このまま埋もれさせるのは、もったいない」──そんな紀伊國屋書店 書店員の思いから生まれた〈もったいない文庫〉企画。
2025年9月1日(月)より、紀伊國屋書店グループ(紀伊國屋書店〈洋書専門店を除く〉、旭屋書店、啓文堂書店)にて、講談社文庫『被害者は誰?』(貫井徳郎)・『縁(ゆかり)』(小野寺史宜)2作品のフル帯バージョンを先行販売いたします。
まさに“埋もれさせるには惜しい”一冊。ぜひご覧ください。
※各店入荷数には限りがございます。完売の際はご容赦くださいませ。
【書誌情報】
講談社文庫『被害者は誰?』フル帯
著:貫井徳郎
ISBN:9784062754064
開始日:2025年9月1日(月)
価格:880円(税込)あらすじ
豪邸の庭に埋められていた白骨死体は誰なのか? 犯人が黙秘を貫く中、警察は押収した手記をもとに、被害者の特定を試みるが……。警視庁の桂島刑事から相談される、迷宮入り寸前の難事件の数々。それを解き明かすのは、頭脳も美貌も態度も規格外のミステリー作家・吉祥院慶彦(きっしょういんよしひこ)。痛快無比! 本格推理の傑作。「もったいない文庫」というお題をいただいたときに、いろんな作品が思い浮かびました。
自分は好きだけど全国的にメジャーとは言えないタイトル、ある程度売れたけどもっと売れたはずのタイトル、 著名な作家の作品だけど知る人ぞ知るタイトル…その時ふと、「あれ、全部に該当していないか」とこの作品が思い浮かびました。
貫井徳郎さんと言えば、『慟哭』で衝撃のデビューを果たし、以降も重厚な物語を紡ぎ出している人気作家です。
自分も新刊をいつも楽しみにしていますが、そんな貫井徳郎さんの作品の中で異質ともいえる作品が、『被害者は誰?』です。実はこの作品、ユーモアミステリです。
ユーモアミステリ!?と、ファンの方は驚かれると思いますが、キャラクターの軽妙なやり取りや、やや下品(失礼)ともいえる吉祥院の暴言、吉祥院に振り回される桂島刑事の悲哀などクスリと笑わせられるこの作品はまごうことなきユーモアミステリです。
ただ、そこは貫井徳郎さん、夢中になって物語を追っているうちに、まんまとトリックに引っかかっていました。
ただのユーモアミステリで終わるわけがないですよね。脱帽。
『被害者は誰?』は今から15年ほど前に仕掛け販売をしました。
一定の売上をとることはできたのですが、もっと売ることができたんじゃないか、たくさんの人に手にとってもらえたんじゃないか、という思いをずっと抱いていた作品でもあります。
著者の隠れた名作をぜひご堪能ください。
(紀伊國屋書店 福岡本店・小澤)
【書誌情報】
講談社文庫『縁』フル帯
著:小野寺史宜
ISBN:9784065249680
開始日:2025年9月1日(月)
価格:748円(税込)あらすじ
真面目に少年サッカーのコーチをしていた室屋だったが、保護者の間で特定の子を贔屓していると噂がたってしまう(「霧」)。再会した同級生が息子の志望する会社に勤めていた。友恵は口利きを頼もうとするが…(「縁」)。嫌な思いをしても、予期せぬ「縁」に救われることもある。人生の機微を描く傑作群像劇。江戸川区平井にあるアパート・筧ハイツの住人、室屋さんから始まる群像劇。
まるで見えない糸でつながっているかのように、各話の登場人物がリンクして、最終話で小さな奇跡をもたらします。自分がしてしまった嫌なことも、もしかしたら別の誰かを救っているかもしれない。
嫌なことがあった日に、読むと少し前向きになれる。もやもやした心に晴れ間が差しこむような物語です。
(紀伊國屋書店 イトーヨーカドー木場店・宮澤)

