2023年のベスト30「キノベス!2024」(第21回:2022年12月〜2023年11月)はこちら
▶「キノベス!2024」
▶「キノベス!キッズ2024」
キノベス!2023
(第20回:2021年12月〜2022年11月)
紀伊國屋書店スタッフが全力でおすすめする2022年のベスト30です。
※全店ブックフェアは2023年2月に終了しました。
▶歴代 キノベス! ▶キノベス!キッズ2023 ▶紀伊國屋じんぶん大賞2023
キノベス!2023 第1位
『汝、星のごとく』凪良ゆう
凪良ゆう さん 特別寄稿
お報せをいただいたとき、たまたま『汝、星のごとく』の担当さんと一緒にいました。担当さんがスマホを見てこらえきれないほどの笑顔になっていくので、どうしたのかと訊くと、まさかまさかの「キノベス!2023」第1位に選ばれたとのこと。言葉を扱う仕事をしていながら「嬉しい」しか出てこず、担当さんとおめでとうを言い合いました。
紀伊國屋書店は、わたしにとって特別な本屋さんです。
今から三年ほど前のこと。ボーイズラブでデビューして十年、一般文芸では二冊出していたけれど、残念ながらその二冊はあまり売れず、わたしはほぼ無名の作家でした。自分の本が書店に置いてあることのほうが珍しい、そんな中で、初めてわたしの本のコーナーを作ってくれたのが紀伊國屋書店梅田本店さんだったのです。担当さんに連れられ、緊張しながら挨拶にうかがった梅田本店で、初めて自著のコーナーが作られているのを見たとき、感激して泣いてしまったのを覚えています(振り返ると少し恥ずかしい……。)
あのあと刊行した『流浪の月』、『わたしの美しい庭』も紀伊國屋書店からはずっとあたたかな応援をいただき、二年前の『滅びの前のシャングリラ』では「キノベス!2021」第1位をいただきました。なので今回ふたたび第1位に選出いただけたのは思いもよらない喜びでした。
長年ボーイズラブで男性同士の恋愛を描いてきたわたしにとって、初めて男女の恋愛に正面から取り組んだ『汝、星のごとく』は、原点であると同時にチャレンジでもあります。人を愛する気持ちを軸に、生きていく中で起きる様々な問題、それらをどう選択し、どう自らの人生を生きていくか。それらを青臭いほどの直球で問いかけた本作に評価をいただけたことは今後への大きな励みになりました。
紀伊國屋書店のみなさま、本当にありがとうございました!
凪良ゆう(なぎら ゆう)
京都市在住。2007年にBLジャンルで書籍化デビュー。代表作に21年に連続TVドラマ化された「美しい彼」シリーズなど多数。17年、文芸作品である『神さまのビオトープ』(講談社タイガ)を刊行し高い支持を得る。19年に『流浪の月』と『わたしの美しい庭』を刊行。20年『流浪の月』で本屋大賞を受賞。同作は22年5月に実写映画が公開された。20年刊行の『滅びの前のシャングリラ』で2年連続本屋大賞ノミネート。最新作『汝、星のごとく』は第168回直木賞&2023年本屋大賞候補、2022王様のブランチBOOK大賞、そして「キノベス!2023」第1位などに選ばれている。
「キノベス!」は過去1年間に出版された新刊を対象に、紀伊國屋書店で働く全スタッフから公募した推薦コメントをもとに選考委員の投票でベスト30を決定し、お客様に全力でおすすめしようという企画です。今年は15名の選考委員が全社から集まった応募コメントを熟読し、ベスト30を決定しました。
当社のスタッフが自分で読んでみてほんとうに面白いと思った本ばかりを自信を持っておすすめします。店頭で、ぜひお手にとってご覧ください。
スタッフの熱意が詰まった小冊子、著者の特別寄稿もお楽しみください!
▶小冊子PDF ▶Kinoppy電子書籍版
▶「キノベス!」Twitter公式アカウント(@Kinobest)
「キノベス!2023」ブックフェアは、2023年2月に全国の紀伊國屋書店にて開催し、期間中、受賞者の著者サインまたはイラストがプリントされた特別レシート を発行いたしました。※終了しました。
キノベス!2023贈賞式は、2023年2月28日(火)に新宿・紀伊國屋ホールにて開催いたしました。
当日の様子はこちらからご覧いただけます。⇒受賞者からのメッセージ「キノベス!2023/キノベス!キッズ2023/紀伊國屋じんぶん大賞2023/第10回 紀伊國屋書店ベストセラー大賞」贈賞式の模様を公開いたします(2023年2月28日 紀伊國屋ホール)
▼「キノベス!2023」選考委員が選ぶ!2022年の収穫
ベスト30を選んだ選考委員に、キノベス!2023では惜しくもランク外になってしまったものの個人的にはとってもオススメしたい1冊を挙げてもらいました。