2026年2月1日(日)から受賞者のコメント、推薦コメント、選考委員の選ぶ1冊などを掲載した小冊子を店頭で無料配布します!※在庫がなくなり次第終了となります
ランキングのベスト30すべてをフェア展開する店舗は下記8店舗です。
札幌本店 新宿本店 横浜店 梅田本店 グランフロント大阪店 広島店 福岡本店 佐賀店じんぶん大賞2025フェア開催店舗
ベスト30
札幌本店/新宿本店/横浜店/梅田本店/グランフロント大阪店/広島店/福岡本店/佐賀店
ベスト10
仙台店/前橋店/さいたま新都心店/浦和パルコ店/イオンモール川口前川店/川越店/流山おおたかの森店/セブンパークアリオ柏店/小田急町田店/アリオ亀有店/ららぽーと横浜店/西武東戸塚S.C.店/武蔵小杉店/イトーヨーカドー川崎店/イオンモール座間店/新潟店/富山店/金沢大和店/プライムツリー赤池店/本町店/京橋店/ 天王寺ミオ店/アリオ鳳店/川西店/エブリイ津高店/ゆめタウン広島店/ ゆめタウン出雲店/ゆめタウン下松店/徳島店/ゆめタウン徳島店/久留米店/長崎店/アミュプラザおおいた店/アミュプラザみやざき店/府中店/高幡不動店/多摩センター店/仙川店/啓文堂書店 鶴川店(※2026/2/18~ 紀伊國屋書店 )/啓文堂書店 渋谷店(※2026/2/25~ 紀伊國屋書店 渋谷道玄坂店)/三鷹店/キラリナ京王吉祥寺店/荻窪店/旭屋書店 池袋店
ベスト5
厚別店/入間丸広店/西武渋谷店/玉川高島屋店/笹塚店/イトーヨーカドー木場店/吉祥寺東急店/国分寺店/福井店/mozoワンダーシティ店/名古屋空港店/高槻阪急スクエア店/堺北花田店/泉北店/加古川店/クレド岡山店/ゆめタウン廿日市店/丸亀店/いよてつ髙島屋店/ゆめタウン博多店/熊本はません店/熊本光の森店/あらおシティモール店/鹿児島店/高尾店/下高井戸店/橋本店/桜上水店/京王稲田堤店/八幡山店/久我山店/小田急相模原店/永福町店/つつじヶ丘店/狛江店/旭屋書店 船橋店/旭屋書店 イオンモール浦和美園店/旭屋書店 志木店/旭屋書店 新越谷店/旭屋書店 アリオ上尾店/旭屋書店 なんばCITY店/旭屋書店 ららぽーと甲子園店/旭屋書店 イオンモール奈良登美ヶ丘店
大賞のみ
小樽店/千歳店/大手町ビル店/Otemchi One店/旭屋書店 アトレヴィ大塚店/旭屋書店 梅田地下街店
紀伊國屋じんぶん大賞2026
(2024年11月~2025年11月出版の人文書/第16回)
「読者の皆さまと共に優れた人文書を紹介し、魅力ある『書店空間』を作っていきたい」─との思いから立ち上げた「紀伊國屋じんぶん大賞」は、16回目を迎えました。おかげさまで、本年もたくさんのご応募と推薦コメントをお寄せいただきました。
一般読者の方々からいただいた推薦投票を元に、出版社、紀伊國屋書店社員による推薦を加味し、選考委員による持ち点評価を加え事務局にて集計し、ベスト30を選定いたしました。
* 2024年11月以降に刊行された人文書を対象とし、2025年11月1日~ 11月30日の期間に、推薦投票を募りました。当企画における「人文書」とは、「哲学・思想、心理、宗教、歴史、社会、教育学、批評・評論」のジャンルに該当する書籍(文庫・新書含む)としております。
* 推薦コメントの執筆者名は、一般応募の方は「さん」で統一させていただき、選考委員は(選)、紀伊國屋書店一般スタッフは所属部署を併記しています。
紀伊國屋じんぶん大賞2026 大賞『斜め論―空間の病理学』
松本卓也さん特別寄稿この受賞の報せを受け取ったのは、ちょうど昨年の秋から在外研究のために滞在しているフランスの地でのことでした。
『斜め論 空間の病理学』の完成には、本書の第一章に相当する最初の原稿執筆から数えると約一〇年という長い歳月を要しました。まさに難産の末にうまれた本ですが、必ずしも内容面において書くことが難しかったわけではありません。むしろ、この一〇年間(あるいはそれ以前から)の自分自身の生活や臨床の中で抱いていた、きわめて個人的な思いが書くことを妨げていたのでした。そのことは、あとがきでも触れたとおりです。
しかし、運命とは不思議なものです。本を書き上げ、出版されたのを見届けると、私はあたかも「出し逃げ」のような形で日本を離れてしまいました。けれども、こうして物理的な距離が生まれたことで、本書に対しても、ある種の客観的な距離をもって眺めることができるようになった気がします。
いまあらためて本書を読み返してみると、もともとは個人的な思いから書き始めたものであったはずなのに、ひょっとすると「現代」という時代の空気、あるいは精神医療や思想の現場で起きていた地殻変動のようなものを、図らずも捉えていたのではないかと思うようになりました。私の個人的な問いが、いつの間にか「垂直から水平へ、そして斜めへ」という、「現代」を覆う普遍的なテーマへと接続していたのかもしれません。今回、多くの読者や書店員の方々に評価していただけたのも、そうした時代の変化に対する共感があったからではないかと想像しています。
本書は、私が日頃取り組んでいるラカン派の精神分析とは、少し異なる領域を扱ったものです。いま私はフランスで、その精神分析を、その本拠地で一から学び直す日々を送っています(その成果は遠からずお見せできることでしょう)。ラカンの生きた20世紀、そしてフロイトのことを考えれば19世紀という、「古くて遠い」世界──もっとも、その考えは今でも十分にアクチュアルです──に没入する前に、「現代」の切実な課題──すなわち、垂直的な権威の否定から水平的なつながりの肯定へ、しかしその水平化が単なる平準化という管理に堕することの拒絶、そしてそこから導き出される「斜め」というあり方──を、日本語で徹底的に考え抜くことができたのは、私にとって本当に幸運なことでした。「現代」のあり方について整理できたからこそ、いま腰をすえて過去の知と、そして自分自身とも向き合えているような気がします。
私にとって、大学の外の読者に向けて物を書くことは、漢字で書く堅苦しい「人文」というよりも、ひらがなの「じんぶん」と表記されるような、もう少し柔らかいもののようです。それは、哲学や現代思想、あるいは臨床や政治といった専門領域の垣根を越え、けれども人文学の知見も参照しながら、さまざまな領域を斜めに横断して思考することの可能性そのものを指しているのかもしれません。本書が、そうした「じんぶん」的な知のあり方の一つの実践として、読者の皆様の手に届いたのであれば、著者としてこれに勝る喜びはありません。
最後になりましたが、本書の刊行に尽力してくださった出版社の方々、そして何より、この本を手に取り、選んでくださったすべての皆様に、心からの感謝を申し上げます。
写真=北原千恵美松本卓也(まつもと・たくや)
1983年、高知県生まれ。2008年3月、高知大学医学部医学科卒。2015年3月、自治医科大学大学院医学研究科修了、博士(医学)。2016年4月より、京都大学大学院人間・環境学総合人間学部准教授。専攻は精神病理学。
著作に、『人はみな妄想する 増補新版』(青土社)、『創造と狂気の歴史』(講談社)、『ジャック・ラカン フロイトへの回帰』(岩波書店)、共編著に『コモンの「自治」論』(集英社)、『京大1969「自由の学風」の闘争史』(青土社)など。*プロフィールは当時のものです。
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歴代 紀伊國屋じんぶん大賞
紀伊國屋じんぶん大賞の歴史
紀伊國屋じんぶん大賞は「今こそ!人文書宣言」企画第20弾として、読者の皆様に"2010年に刊行された「人文書」ベスト3"※についてアンケートを募集したところから始まります。
※紀伊國屋書店新宿本店5階人文書売場(当時)にて扱っている書籍(小ジャンル分類:哲学・歴史・宗教・心理・教育・文芸批評)に限定させていただきました。
その後「紀伊國屋じんぶん大賞 読者と選ぶ人文書ベスト30」として毎年アンケートを募集。翌年の初めにベスト30を集めたブックフェアを開催するようになりました。
2014年から名称をフェア開催年に変更。第4回目までは「2013年のベスト30」=「じんぶん大賞2013」としていましたが、第5回目は「2014年のベスト30」=「紀伊國屋じんぶん大賞2015」と表記するようになりました。そのため、2014年は欠番となっております。
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じんぶんくん
2024年、紀伊國屋書店新宿本店人文書売場に誕生した、月がわりの選書棚「じんぶんや」。
"じんぶんくん"はその選書リストを掲載していた小冊子の4コママンガとして生まれたキャラクターです。(紀伊國屋じんぶん大賞2016小冊子より)
紀伊國屋じんぶん大賞のポスターや小冊子にもたびたび登場しています。



紀伊國屋じんぶん大賞2026
(2024年11月~2025年11月出版の人文書/第16回)

