松本清張、と聞いてどんな作品を思い浮かべますか?『点と線』『ゼロの焦点』『砂の器』あたりがまず浮かぶでしょうか。『日本の黒い霧』を挙げる人もいるでしょう。これら推理小説、ノンフィクションに加え、清張は近現代や古代を舞台にした歴史小説や随筆も数多く残しました。
作家デビューは40歳をこえてから。処女作『西郷札』で直木賞候補に。その2年後に発表した「或る『小倉日記』伝」は、はじめ直木賞候補だったものの芥川賞を受賞しました。(直木賞は大衆文学に贈られる賞、芥川賞は芸術性のある純文学に贈られる賞、性質の異なる2つの賞の対象になることなど、ふつう考えられません!)
そして1992年8月4日に82歳で亡くなるまでの40余年の間に、短編、長編合わせて約1000もの作品を書きあげたのです。多才(多彩)にして多作、といったような言葉ではちょっと言い表せないほどの飽くなき探求心、旺盛な創作意欲を、そこから感じ取ることができます。
2022年=没後30年に際し、当店に在庫している書籍をリストアップしてみたところ、150点を数えました(収録作品数はもっと多いです)。作品がすぐに絶版になってしまう昨今の出版事情にあって、これは「稀有」なことです。今回のフェアではそこに評論など関連書籍も加え、約200点の圧巻の品揃えで皆様をお迎えします。普段は最新号しか置いていない松本清張記念館発行「松本清張研究」も創刊号「特集 清張と鴎外」に遡って取り揃えました。記念館に特別にご提供いただいた写真やチラシも、本来なら北九州市に行かないとお目にかかれない、注目アイテムです。
写真提供;松本清張記念館
またちょっと変わり種としては、5月にハードコアチョコレートから発売された「松本清張Tシャツ」もご用意しています。
サイズS、M、L、XL、各4,400円(税込)
きっと、知らなかった松本清張に出会えるはず。
2022年4月にリニューアルした2階BOOK SALONでお待ちしております!!