国内での開催が2003年以来の国際数学オリンピック。
国際数学オリンピック2023日程
7月7日(金)開会式
7月8日(土)試験1日目
7月9日(日)試験2日目
7月12日(水)閉会式
会場:幕張メッセ
国際数学オリンピック2023のHPはこちら
IMO2023 | ホーム
公益社団法人 数学オリンピック財団のHPはこちら
公益財団法人 数学オリンピック財団 (imojp.org)
今年の2月に発売された
『数学オリンピック幾何への挑戦 ユ-クリッド幾何学をめぐる船旅』(日本評論社) の翻訳者である現役大学生4名の方々が3つのカテゴリー
①「数学好きに薦めたい」
②「数学の力がアップ」
③「自身にとっての思い出の本orとにかく好きな本」
からそれぞれ選んだオススメ書籍を展開するフェアです。 またフェア開催にあたってのコメントをいただきました。
兒玉太陽(こだま・たいよう)さん
「数学をやっていると、問題が解けなかったり、登場した概念の理解に苦しんだりしますが、それを乗り越えると、今までにはなかった視点で世界を見ることができます。数学はその積み重ねだと思っています。その喜びを是非みなさんも体験していただけたらと思います。」
熊谷勇輝(くまがえ・ゆうき)さん
「私は数学オリンピックに出場したことも数学を専攻したこともありませんが、数学基礎論(数理論理学)や代数幾何学には強い興味があり、今までも【言語】として数学を学んできました。
私からは、哲学や言語学の視点にも立って選りすぐりの良書をご紹介します。」
宿田彩斗(しゅくた・あやと)さん
「数学オリンピックに出場する中で、全国の数学好きと出会う機会をたくさんいただきました。
選書にはそこで出会った仲間たちと一緒に読んだ本も含まれており、大学で数学を学ぶきっかけの一つにもなっています。
このフェアが、数学に興味のある皆さんがより数学を好きになる一助となれば幸いです。」
平山楓馬(ひらやま・ふうま)さん
「小さいころは、漠然とお医者さんになりたいと思っていました。数学が職業になることなど、想像しえなかったからです。
しかし、主に数学オリンピックでの経験を通じて、多くの人と出会い、多くのことを学びました。そして、将来の夢はすっかり変貌しました。
これらの選書は、数学者を志して邁進する一学生の足跡です。どうか参考になりますように。」
◇プロフィール
兒玉太陽(こだま・たいよう)さん
2002年、静岡県生まれ。現在、京都大学理学部数理科学系4年。国際数学オリンピック2019にて金メダル、アジア太平洋数学オリンピック2018にて銀メダルを獲得。
熊谷勇輝(くまがえ・ゆうき)さん
2002年、千葉県生まれ。現在、千葉大学医学部医学科2年。国際言語学オリンピック日本委員会理事。国際哲学オリンピック2019奨励賞、日本言語学オリンピック2020金賞を受賞。
宿田彩斗(しゅくた・あやと)さん
2002年、群馬県生まれ。現在、東京大学理学部数学科3年。国際数学オリンピック2019にて銀メダル、2020にて銀メダルを獲得。
平山楓馬(ひらやま・ふうま)さん
2003年、愛知県生まれ。現在、東京大学理学部数学科3年。国際数学オリンピック2020にて銅メダル、アジア太平洋数学オリンピック2019にて銀メダルを獲得。
フェアで展開する書籍の一部ご紹介します。
4名の翻訳書
邦訳が待たれていた、数学オリンピック幾何対策に最適の本。さまざまな大会での問題を収録し、丁寧な解説で納得しながら学べる。
兒玉さん選書
兒玉さんコメント 「【鳩の巣原理】一本で、本当に簡単な内容から、専門的な内容まで進んでいくので、数学の奥深さを体感できるでしょう。数式が苦手な方も楽しめると思います。」
熊谷さん選書
熊谷さんコメント 「少なくとも日本語で読める哲学書としては最も面白く、昨年出版された『哲学探究3』にも繋がる重要な一冊だと断言できます。 永井均氏による著作は哲学的にも極めて本質的な洞察を行っていますが、言語学的にも非常に興味深い考察を与えてもいると感じます。」
宿田さん選書
宿田さんコメント 「通常の平面に【地平線】を加えた世界を扱うので、扱う対象が若干抽象的でありながらとてもイメージしやすく、とっつきやすいテーマである。 特に、初等幾何が好きな人はそれに対する理解がより深まって面白く読めると思うので、ぜひ読んでほしい。」
平山さん選書
「結局【グレブナー基底】って何かご存知? これまで読んだ中で、特に面白いと感じた数学書のひとつ。今年、23年ぶりに日本語版が改訂され、ひそかに話題を呼んでいる。 【グレブナー基底】という一つのテーマを軸として、代数幾何学の入門から現実問題への応用まで幅広く綴られており、堅牢な数学書でありながら【読み物】感覚で学べる一冊。」