優しいタッチで日本社会を鋭く描く前代未聞のコミックエッセイ!
1 イントロダクション(ことばを操る―「気づいていない」のに「知っている」とは?;ことばを理論的に科学する―仮説を立てて検証するとは?;心と脳の働きを調べる―実践研究のための手法)
2 音の文法(音の異同の認知―音素・異音とその処理;「語」の中の音―日本語のアクセントと連濁)
3 語の文法(同一語の語形変化―屈折と二重メカニズム;語から別の語を作る―複雑語の構造と処理;語の意味と構文―動詞の意味分解)
4 文の文法(文の階層構造と二階建ての文―日本語の使役文を中心に;名詞句の移動―受身文の構造と処理;節境界を越えた関係―疑問文の構造を中心に)
5 ことばの使用の文法(話し手と聞き手の関係―相手はどこにいる?相手はどう思っている?;世界知識と意味―名詞の特質構造)
まとめに代えて(言語の普遍性と多様性―手話から迫る)
「生きづらさ」を考える社会学者が、目に見えない「空気」に飲みこまれないための考え方を伝授!「漠然とした排除の恐怖」「範囲のあいまいな『みんな』」「暗黙のルール」。「気が進まない」けど「そうしなきゃ」と思わせる同調圧力の正体に気づき、「自分自身」を取りもどす!
川端、三好、久保田、三島、中上、太宰、岡本、松本、谷川、谷崎、中里達11名の近現代の文士達の筆跡の、尋常ならざる謎のような筆蝕(書きぶり)の諸相が、「悪」という一語に表記している。書は文学である―思いもかけない命題に肉迫する石川九楊、最新の書字(筆蝕)論。
いつしか土着のものとして語られるようになる民話「雪女」。そのはじまりは、ラフカディオ・ハーン『怪談』だった。逆輸入された物語が既存の小話を駆逐し、古来の口碑然と書き換えられていく軌跡を、ハーン研究者が丹念に辿る。
俳優として、芸人として―。はずれ者たちの“こころ”と向き合った小沢昭一が見て、聞いて、語った“音”による“記録(ドキュメント)”その制作の舞台裏に迫る。
学校生活のモヤモヤを政治学から見てみると、私たちはとっくに政治に巻き込まれていた!自治:女子の靴下だけ黒限定のトンデモ校則。議会:かみ合わなくてイライラがつのる学級会。多数決:むりやり感あふれる過半数ルール。公平:不登校を「ズルい」と思ってしまう気持ち。支持:意見を言えない人はどうする?問題。心をザワつかせる不平等も、友だち関係のうっとうしさも、孤立したくない不安も…教室で起きるゴタゴタには、政治学の知恵が役に立つ!学校エピソードから人びとのうごめきを読みといて、社会生活をくぐりぬけていこう。人が、社会が、政治が、もっとくっきり見えてくる。
「終わり」が語られながらも、“その先”が見えてこない資本主義。資本主義の概念を大幅に刷新し、“その先”へ行くための原理を示した決定的論考!異なる世界の可能性。
米国科学界に著しい性差別があった1960年代よりジェンダーギャップを埋める努力はどのように成されてきたか。科学のために何ができるか。男女問わず呼びかける科学への情熱が眩しい一冊!
魔法のような「作詞術」がわかる。オノマトペ、音象徴、ポケモン言語学…最新の学術研究もふまえ、うたの分析に「音響論的転回」をもたらす音声詞学の入門書。
この二〇年間で、小中学生の平均読書冊数はV字回復した。そうしたなか、なぜ「若者は本を読まない」という事実と異なる説が当たり前のように語られるのだろうか。各種データと実際に読まれている本から、中高生が本に求める「三大ニーズ」とそれに応える人気の本の「四つの型」を提示する。今、中高生は何を好んで読んでいるのか?若者の読書についての「思い込み」を打ち破る。
一九二一年、柳田国男は国際連盟委任統治委員としてスイスに赴いた。エスペラントや言語地理学を学び、ジュネーヴ郊外やアルプスを散策しながら南洋群島や移民問題に思いを馳せる…。足かけ三年におよぶヨーロッパ体験は彼の学問に何をもたらしたのか。
論理的に整理された思考方法と証明技法を解説。
数学者が意識せず行っている証明のしかたを学べる。
証明は数学を支える土台で、それを築くのは論理的思考です。論理的思考は広い意味でいえば日常生活を送るうえでも必要であり、数学の学びにおいては必要不可欠な要素です。
さて、証明問題は論理的思考力を鍛えるよいトレーニングですが、みなさんも数学の証明問題を目の前にして、どこから手を付けてよいかわからず頭を抱えた経験があるのではないでしょうか。この本は、数学の本に書かれている証明を読んで理解し、自分で証明問題を解く手がかりを提供することを目標として、著者が論理的に整理した思考方法と証明技法を解説したものです。
著者は証明すべき問題をその中の「キーワード」に着目して分類します。そしてそれぞれの場合にどの証明技法が使えるか、そのためにはどのように証明を始め、進めていくのがよいか、という証明の考え方について明確な指針を与えてくれます。数学者が意識せず行っている証明のしかたを、整理し、見事に言語化しています。
数学を学ぶ学生や教師に限らず、数学に興味をもつ方々はみな、この本から有用な知見が得られるでしょう。数学の予備知識は2次方程式の解き方とピタゴラスの定理で十分です。
[原著]How to Read and Do Proofs: An Introduction to Mathematical Thought Processes, 6th Edition, Wiley, 2014.
(本邦訳では、Ch.15の末尾、Part II、Appendix B,Cおよび一部の練習問題を割愛)
『資本論』を引き継ぎ、生産様式から交換様式への移行を告げた『世界史の構造』から一〇年余、交換様式から生まれる「力」を軸に人類史の歩みを再考し、柄谷行人の全思想体系の核心を示す。戦争と恐慌の危機を絶えず生み出す資本主義の構造と力を明らかにし、呪力(A)、権力(B)、資本の力(C)が結合した資本=ネーション=国家を揚棄する「力」(D)を見据える。
読むのが遅い。時間がない。続かない。頭が悪い。お金がない。やる気が出ない。何を、どう学べばいいか迷ったときの羅針盤。「自分を変えたい」すべての人へ。