紀伊國屋書店:キノベス!2016 紀伊國屋書店スタッフが全力でおすすめする2015年のベスト30

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キノベス!2016 紀伊國屋書店スタッフが全力でおすすめする2015年のベスト30

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キノベス!2016 第1位『羊と鋼の森』
宮下奈都さん 特別寄稿

羊と鋼の森

小さなこと、大きなこと

 私の小説は、ささやかで、大きなことが何も起こらない、とずっといわれてきました。そうか、そうなのか、と思っていましたが、十年書いておぼろげに見えてきたことがあります。小さなことと、大きなこと。どちらが大切で、どちらが尊いか、くらべる必要はないのです。ひとりの人間の中に変化が生まれる。それは、小さなことでしょうか。他の誰かから見れば、どうということのない、もしかすると気がつかないくらいのことかもしれません。でも、本人にとってはぜんぜん違います。

 『羊と鋼の森』で、主人公がピアノの中に羊を見つけたとき、世界は変化します。彼が慎重に森へ一歩踏み出すとき、情熱を持って駆け出すとき、それを書いている私も変化していました。これでいいんだ、これを書きたいんだ、という確信めいたものが生まれました。

 この『羊と鋼の森』でも、大きなことは何も起きていないといわれるならば、この世に起きていることって何でしょう。人が生きていくこと以上の物語がどこにあるのでしょう。鍵盤をぽーんと鳴らすだけで鼓膜にさざ波が立つように、そのさざ波がやがて心を揺らして人を変えるように、私は人と響きあいながら生きていきたい。そういう人の物語を書きたい。静かでも、目立たなくても、人が生きていく奇跡を、そのしみじみとした明るさを、書いていきたいと思います。それが、ささやかな、と形容されるなら、そのささやかさは誇ってもいいのではないかと思うのです。

 このささやかな本を1位に選んでいただけて、とてもうれしいです。キノベス、いいなあ。この時季は毎年そう思ってきたけれど、今年は特別な年になりました。ああ、キノベス、いいなあ。ほんとうにありがとうございました。


宮下奈都 (みやした なつ)
1967年福井県生まれ。上智大学文学部哲学科卒。2004年、「静かな雨」が文學界新人賞佳作に入選、デビュー。2007年に発表された長編『スコーレNo.4』が絶賛される。2011に刊行された『誰かが足りない』は本屋大賞にノミネートされた。その他の著書に『遠くの声に耳を澄ませて』『よろこびの歌』『太陽のパスタ、豆のスープ』『田舎の紳士服店のモデルの妻』『ふたつのしるし』『たった、それだけ』など。

*プロフィールは当時のものです。

 


キノベス!2016

(2014年12月〜2015年11月出版の新刊/第13回)
*推薦コメントの執筆者名に併記されている所属部署は当時のものです。現在は閉店している店舗もあります。

🥇 1位 🥇

推薦コメント
調律師の青年と、羊と、ふたごと、森の物語。音と自然、言葉には表せない美しさが本の中に広がっている。そして美しいものを信じて歩む人たちの力強さに心奮わされる。「特別」ではなくても生きていく、生きようとする。そんな意志への肯定と祝福に満ちた物語だ。胸の内に入り込む言葉が読み返すたびに加わっていく。それはきっと今、必要な言葉がこの本にあるからだ。
奥野智詞/グランフロント大阪店
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感想は言いません。この美しい小説を、先入観なく読んでほしい。宮下奈都という作家の名を、多くのひとに知ってほしい。「才能があるから生きていくんじゃない。そんなもの、あったって、なくたって、生きていくんだ」。
室彩水/和書販売促進部
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新人のピアノ調律師として日々過ごす外村青年。彼が成長していく中で感じる小さな小石のような輝きがいつしか胸の内でダイヤモンドの煌きに変化していく。タイトルの絶妙さは読後にじんわり染みて来ますよ。
山崎蓮代/名古屋空港店
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🥈 2位 🥈

推薦コメント
バカと天才は紙一重!?地球の自転が止まったら→核爆弾並みの台風が起こって雲か海水か霧かよく分からないものが漂いだす。昼と夜は6ヶ月ずつになって、結局月が救ってくれる!?おバカな質問に天才が本気で答えたら→やっぱりおバカでくだらないけど、アホほど面白い本ができました(笑)。
中辻結/グランドビル店
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「もし○○だったら?」と誰もが一度は想像したことがある現実離れした疑問の数々。この本は、そんなバカげた、けれどちょっと気になる疑問に元NASAの研究者でもある著者が物理と数学を使って全力で答えるという本です。「ステーキを宇宙から落としたら焼けるか」「ロンドンとニューヨークをつなぐ橋をレゴブロックで作るにはレゴが何個必要か」等の疑問を1つ1つ検証していく様子に思わずワクワクします。物理が好きな人はもちろん、物理と聞いただけで頭が痛くなってしまう人も、絶対笑える1冊です。
金成彩子/堺北花田店
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※決して真似しないでください。
宮澤千絵/厚別店
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🥉 3位 🥉

推薦コメント
とても気になるタイトル。主人公とクラスメイトの女の子とのやりとりが軽妙で楽しく読めます。が、楽しく読んでいると、ラストに意表をつかれます。
川井菜愛/ゆめタウン徳島店
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「君」になりたいと思い続けた主人公が、影響を受け変わっていく様子に涙が溢れました。「その人そのものになりたい」と思う気持ちは、愛や恋よりも一番純粋な気持ちなんじゃないかと思います。「君が好きだ」と言われるよりも「君の膵臓をたべたい」と言われる方が何倍も嬉しい!
宮澤紗恵子/新宿南店
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すごく衝撃的なタイトルですがそこに隠された想いと意味深さにとても感動しました。明日があることが当たり前ではなくなり、「一日一日を後悔なく生きよう」そう思わせてくれた物語です。
兼松千賀子/グランドビル店
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4位

推薦コメント
装丁の広大な土地の写真に金ピカのタイトル「流」。壮大なストーリー過ぎて読みにくかったらどうしよう......、の不安をよそに「ノンフィクション!?」と錯覚しそうになる展開にドキドキしながら一気に引き込まれました。
平崎美加/長崎店
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台湾について考え始めると、いつも答えのない袋小路に行き着いてしまう。日本統治時代のこと、中台関係、尖閣諸島問題......。本書で描かれているのは、そうした問題とは別の次元で自らの人生に悪戦苦闘する人々。その主観性に真実を見た気がした。
平田直也/微風店(台湾)
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推薦コメント
大好き! この子可愛い!! 子供ながらに色々理屈を考えて考えて......。ラストの母の行動ですべてに片が付きます。クスッと笑える絵本です。
末永晶子/久留米店
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かわいい。シュール。そんなことばに収まりきらずにあふれだした世界にもう虜です。大人に、こどもに、と限定せず、すべての人が「なんか気になっちゃう」魔法の本。
安田有希/横浜みなとみらい店
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6位

推薦コメント
ファンタジーの世界から薫り立ってくる生活臭という良い意味での矛盾にやられた。架空の食材に共感するという初の体験。新しいジャンル開拓のときに立ち会えたことを著者に感謝したい。無限とも思える色彩と舞台を創りだせる著者の発想力はすごすぎる。
生武正基/新宿南店
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「ひきだしにテラリウム」や「竜のかわいい七つの子」を生み出した鬼才、九井諒子の初長編作品。冒険者たちが襲い来るモンスターを調理し、ダンジョンを攻略するグルメ(?)ファンタジー。近年流行に乗って増え続けるグルメ漫画に一石投じるような斬新な切り口で魅せる作品だ。
鈴木栞/札幌本店
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7位

推薦コメント
人は理由もなく死ぬことがある。そして、人生はままならない。妻に死なれ残った男の姿は、なんて不器用で、ひとりよがりで、拙くて、いたいけなんだろう。おずおずと人と関わり、うまくできずにやけを起こし、それでも愛し、生まれた不格好な愛情に慄く姿は、とてもいじましい。そんな男の哀しみはからだ全部から湧きあがり、私を捉えて離さない。人生は他者で織りなされ、道は死者を含めたすべての人で満ち渡るのだと語りかけていて、私はそのことをずっと忘れないだろう。
安倍香代/ゆめタウン徳島店
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愚かで非力な人間の「ままならなさ」を、徹底したリアリティで描いた素晴らしい(×100!)作品。「どうしてあの時、大切な人を傷つけてしまったのだろう」―そんな後悔を抱えて生きる全ての人に読んで欲しい!「愛するべき日々に愛することを怠ったことの代償は小さくない」というモノローグが忘れられない。他の作品はちょっと考えられないくらい、ぶっちぎりで今年のベスト1!!
佐貫聡美/新宿南店
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8位

推薦コメント
昭和とは歴史の教科書に出てくるだけの事象ではない。目の前にいる老人の半生なのだ。本書では、戦争を生き抜いた彼の「その後」から現在までをも描いているからこそ、あの戦争が絵空事でなく伝わってくるのではないか。
森永達三/神戸店
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客観的な見方で語られる個人の生涯は、著者と語り手が親子という関係だからでしょうか、とても自然に読み進められます。しかしながら読み終えた時に、戦前・戦中・戦後を生き抜いてきた一人の偉大な人生がずっしりと浮かび上がってきます。当時の暮らしの細部がその時代の大きな流れとともに描かれ、戦争の実状を改めて考えさせられました。
清水諒/新宿本店
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9位

推薦コメント
とても悲しい物語なんだろうな......とタイトルから想像していましたが、読んでみるとそれはそれはハートフルで心地の良いお話でした。天国に行ってしまったママ。残された子供への深い深い愛情とそれに応えようとするかんたろう。日常の「あるある!」が垣間見える、親子で読んでほしい1冊です。
高田靖子/厚別店

推薦コメント
非常に迷い、悩んだ。この本をおすすめしていいものかどうか。読み進めるうちに嫌悪感、不快感、むかつきや反感を覚える方もいらっしゃると思う。私もそうだった。それでも言わせていただく。これこそ今年のナンバーワンです。
松井清正/熊本光の森店
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このページ数、中村文則じゃなかったら読まないよ!辞書じゃないんやから。なんやったらこれって凶器になるぶ厚さやし。しかもページをめくる手が止まらなくて一気読みして寝不足って本好き泣かせの1冊だ!
小泉真規子/梅田本店
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11位

推薦コメント
屈折を抱えた主人公が、周囲の人たちとの関わりの中で、前向きに成長していく......そんなストーリーではありませんでした!! 確かに途中までは、そんな流れで進むのですが、ラスト20ページでどんでん返ります。すごい、すごいぞ、新人・阿川せんりの文章力。どんどん読ませます。いいタイミングでクスッと笑わせます。そして、最後は鳥肌立っちゃいました。
浅野加奈子/札幌本店
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他人とうまく関われない、マスクをつけないと落ち着かない、さらにはマスクと会話する。「痛い」要素充分なのに、なぜかキュートに感じる不思議。がんばれ、でも無理はしすぎなくていいんだよ?ただの成長物語と思ったら大間違い。
朝加昌良/ゆめタウン徳島店
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12位

推薦コメント
フォトグラファー、蒼井ブルーさんの独り言本です。赤ペン片手にどうぞ。あなたを待っていた言葉があります。あの時言ってあげたかった言葉があります。言ってもらいたい言葉があります。たくさん、人に会いたくなります。話したくなります。私、ひとりじゃないんだな、と思えます。読んだ後、人に優しくしたくなる本は最強です。......と何だかんだ言っても、私はこの表紙の言葉(タイトル)が愛しくてたまらないのです。
山村里香/熊本光の森店

推薦コメント
ハードカバーで2段組......一瞬怯みましたが面白すぎて止まらない! 第二次世界大戦を戦う若き米コック兵が昼は手榴弾片手に戦場を駆け、夜は200人分の夕飯作りに奔走! わちゃわちゃ感がクスッときて、でも戦争について考えさせられたり......。
池内麻美/梅田本店
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物語の終盤、ただレシピを読み上げるだけの場面に、しびれるような感動をおぼえました。凄惨な戦場にありながら、食べる人のことを考え、料理をつくる。そんなコックたちの姿は、困難な状況で、それでも誰かのことをおもんばかろうとする、人の心の可能性を信じさせてくれます。第二次大戦のアメリカ兵という、時代も国も遠く離れた人々のことを、その難しさを越えて描ききった、この現代日本の小説そのものと同じように。
原元太/首都圏西営業部
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推薦コメント
山で仕事をしている人々に「不思議な体験を実際にしたことがあるか」と聞くと、必ずひと呼吸おき「ある」と答えてくれます。日本の山にははっきりと正体は分からないが「何か」がいるらしいのです。そんな「何か」に遭遇した話の数々がこの本には著されています。怖ろしく、しかし幼い日を思い出し懐かしさも覚えるこの1冊を是非読んでいただきたいです!カラフルな表紙の多いエッセイコーナーで一際目を引くこの本を、一度手に取ってみてはいかがですか。
斧上亜理沙/厚別店

15位

推薦コメント
[嘘を見抜く名人][天才スリ][演説の達人][正確な体内時計を持つ女]銀行強盗4人組が活躍するシリーズ3作目。彼らは銀行強盗なのですが、弱きを助け、悪い奴らをやっつける。まさにこれは『ルパン三世』。前作から9年待ちました......最新作を待っていたあなた、一緒に万歳三唱しましょう!シリーズ未読のあなた、3冊まとめて読んでみて下さい......至福の時を過ごせます。
藤井嘉人/経理部

推薦コメント
お母さんに注意されて反論する「ぼく」の理由が何だか説得力があって笑えます。私のお気に入りの理由は「びんぼうゆすりをする理由」です。今度からびんぼうゆすりをする人をみかけたら「きっとあの人......。」とこっそり笑ってしまうと思います。
古家聡子/広島店

17位

推薦コメント
上手くいっている企業や国家は会計を大切にし、衰退していく企業や国家は会計を疎んじる。なぜなら失政の証拠にしかならないから。すべては帳簿から始まる。
川崎翼/梅田本店

推薦コメント
子育て、血の繋がり、特別養子縁組という重いテーマに鋭い痛みが突き刺さり、うずくまりそうになるけれど、その先に眩しい光と共に朝が来る。人生の闇を照らすようなこの作品は他人事とは思えないから、尚更深く心に沁みるのだろう。母親になった辻村深月だからこそ書けた作品。
石川未来/宇都宮店

19位

推薦コメント
1日あたり90人近くが自殺している計算になる現代の日本。「頑張れ」「大丈夫」が知らず知らずに人を苦しめて、疲れていることや限界にさえ自分じゃ気づけない。泣かない自信があったのに、久々にグッと来て泣いてしまった。辞められない仕事なんてない、自分の人生は自分の人生だ!と胸張って全てをはねのける事ができたら、未来はどんな風に変わっていくだろう。
石川未来/宇都宮店
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おせっかいで人を救う!お金をかけなくても、誰でもできること......、おせっかい。みんなが少しずつおせっかいになれば、最近よく耳にするイヤなニュースなどなくなるんじゃないかな。だから私は、おせっかいを推奨します! きっと、その先にほっこりすることがあるはずだから。
助川智衣/いわき明星大学BC
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20位

推薦コメント
戦時中の満州で出会った、日本人・朝鮮人の3人の少女。親を失くし、飢えや差別に苦しんだ激動の戦中・戦後、それでも彼女たちを支え続けてきたものとは何だったのか?「愛された記憶が、きっと人間を絶望から救うはず」という著者のメッセージを私も信じたい。教科書で学ぶよりも、より切実に「二度と戦争を起こしてはいけない」と思わされた。
佐貫聡美/新宿南店
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あの時、必死で生き抜いてくれた人たちがいたから。今、自分がここでこうしていられること、あたりまえすぎて普段は気にもしないことに改めて気づかせてくれた大切な1冊です。ただただ、読んでほしい。
吉田咲子/徳島店
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21位

推薦コメント
科学技術はまさに「魔法」のようだが、私たちはその魔法の享受者でしかない。自力では発電も、ガラス作りも、麻酔もできない。この本は科学を生きた技法として学び直し、再び「魔法使い」に弟子入りするために最適の書だ。
森永達三/神戸店

22位

推薦コメント
忘れることでしか、憎むのをやめることはできないのか。息子の元へ向かう老いた夫婦、母を探す少年、若く聡明な戦士と古き使命を守る老騎士は、それぞれの過去と未来を想い、忘却の息を世界に降らす竜の前に集う。愛と許し、憎しみの過去と未来、避けられない別れとそれでも新たな約束と希望......。いまの世界情勢とも夫婦関係とも重ねることができる。最後、なんか、涙出ます。
宇津木彩/和書販売促進部

23位

推薦コメント
クレイマーへのカウンターから始まる、レストラン、商店街の過剰な先鋭化。「商店街をよくする」という正しい主張がいきすぎていく過程に、読者は恐怖を実感せずにはいられないだろう。衝撃のラストもまたその魅力!
伊藤稔/アミュプラザおおいた店

24位

推薦コメント
「いじめってなくなるの?」と子どもに聞かれた時、「なくせるよ、簡単じゃないけれど。」と答えたい。私たちはみな、臆病さという名の偏見に打ち克つ力を持っている。子どものために書かれたこの本は、大人も必要としている物語だと思うのです。
白濵佳奈/湘南営業部
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児童文学は読まないなんてもったいない! 心が揺さぶられる、みんなに薦めたくなる小説です。
鍋倉加菜美/洋書店売部
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25位

推薦コメント
作品の近くにいるスーツ姿の方々を学芸員と勘違いしていた一人です。美術館と言えば、優雅で静寂な空間。でもそこで働くのは実は熱い人たちの集まり。「無理して楽しむ必要はない」美術館へ足を運びたくなりました。
古賀弓恵/札幌本店

26位

推薦コメント
芥川賞を取った作品だったので堅苦しくて難しい内容なんだろうな、と思っていたのですが、ユーモアに溢れていて疲れることなく読めました。文章や登場人物の会話は一貫して笑いを誘ってくるのに物語の内容は物悲しく、それでも両者がマッチしていて、「ああ、こういうものが賞を取る作品なのだな」と感じさせられました。
横山侑希/厚別店
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先輩と後輩とその周りの人々による、お笑い芸人の日常を描いた私小説風の作品。プロのお笑い芸人という職業は、テレビや地方営業などでの商業的な部分はごく一部で、それ以外の時間は日常の中で「芸」とは「笑い」とは、についてひたすら考え抜く、孤独で芸術的な作業なんだなと感じました。
窪園由希/シンガポール店
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27位

推薦コメント
子どもが大人に不満があるのに、笑ってしまう絵本です。娘がお父さんに不満を言い、お父さんは面白おかしくかわしていきます。そんなところが面白いです。子どもだったら信じちゃいそうです。最後はお父さんが娘に不満をぶつけます。でも子どもはお父さんのことが好きで、いい親子関係だと思います。
川口聡美/札幌本店

28位

推薦コメント
奇蹟がこの世に存在することを証明するため、すべてのトリックが不成立であることを立証する探偵というキャラだけでも十分とりこやのに、出てくるトリックがどれも秀逸でそれだけでも1冊出来るやん! というくらい贅沢すぎる1冊。
小泉真規子/梅田本店

推薦コメント
久しぶりに、読んで心がきれいになった気がした本を見つけた。ジャケで買ったので中身の期待はそこそこだったのだが、予想以上に面白かった。あまり感情を表に出さない女子高生が、バイト先のオジサン店長に恋をする、そんなお話。波乱が待っていそうなこの恋から目が離せない。
鈴木啓介/厚別店

推薦コメント
「エレガント」「調和」「洗練」などは言葉はあっても現実には見ることができない、概念のようなものだと思っていた。が、世界は広かった。目に見えるカタチでこれらの言葉を表現する人達と方法があった。服以上に美しいのは理想を体現しようとする彼らの精神だ。
生武正基/新宿南店

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