紀伊國屋書店:キノベス!2021 紀伊國屋書店スタッフが全力でおすすめする2020年のベスト30

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キノベス!2021 紀伊國屋書店スタッフが全力でおすすめする2020年のベスト30

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キノベス!2021 第1位『滅びの前のシャングリラ』
凪良ゆう さん 特別寄稿

滅びの前のシャングリラ

 1999 年の7月、世界は滅びる――物心ついたときにはノストラダムスの大予言が人生の大設定としてあったわたしにとって、人類滅亡というテーマは慣れ親しんだものだった。いつか書きたいと願う一方で、その重さに腰が引け、なんだかんだ先延ばしにしていたものを、よし書こうと決めたのが2019 年の春先のこと。

 今回、作家になって初めて派手に〆切りをやぶった。わたしの小説に世界を救うヒーローは登場しない。だから書くなら全員死ぬ。わかっていたのに、いよいよ小惑星が落ちてくるというラスト3ページで書く手が止まった。まだ死んだことがないわたしが、全人類の死を書くということ。いざ直面して初めて、その重みがわかる。あと一ヵ月と命の期限を切られた小説の中の人物たちと同じく、わたしもパニックに呑まれていった。2ヶ月近くも停滞し、たくさんの方たちから助言をいただき、やっと最後の句点を置いたとき大泣きしたのを覚えている。「ちゃんと終われた」まだ物語の世界から抜け出せていなくて、それは同じく最期を迎えた登場人物たちの心の声だったのかもしれない。

 無から有を生み出す初稿が一番しんどい。それを切り抜けた安堵も束の間、新型コロナウイルスが世界を壊していった。書店も出版社も作家も右往左往する中で『滅びの前のシャングリラ』の刊行スケジュールが決まっていく。待って待って、この状況で人類が滅亡する物語を出していいの? 刊行は見合わせたほうがいいんじゃない?「でもこれは絶望の物語ではないので」みたいなことを担当さんは言ってくれた。そうか。そうだね。でも怖い。

 混乱と不安ばかりの中、プルーフを読んでくださった書店員さんからの声がどれだけありがたかったかわからない。「コロナ禍の今だからこそ読んでほしい」という感想を見たときは涙がにじんだ。そしていただいた「キノベス!」1位のお知らせ。

 世界を救うヒーローは現れない。それでも物語に込めた希望の欠片を拾ってくださってありがとうございます。この本を『今』出せてよかった。心より感謝を込めて。

凪良ゆうさんキノベス2021(c)内藤貞保
Ⓒ内藤貞保

凪良ゆう(なぎら ゆう)
滋賀県生まれ。2006 年、「小説花丸」に「恋するエゴイスト」が掲載されデビュー。以降、各社でBL作品を刊行。17年、非BL作品である『神さまのビオトープ』を刊行し高い支持を得る。20年『流浪の月』で本屋大賞を受賞。

*プロフィールは当時のものです。

▶2021小冊子 PDF版Kinoppy電子書籍版 ▶贈賞式(2021年2月18日)*受賞者コメント動画

選考委員が選ぶ!選外この1冊


キノベス!2021

(2019年12月〜2020年11月出版の新刊/第18回)
*推薦コメントの執筆者名に併記されている所属部署は当時のものです。現在は閉店している店舗もあります。

🥇 1位 🥇

推薦コメント
この物語はきっと多くの人を救うと思うけれど、それは単なる癒しや慰めではなく、自分の人生の根源といやおうなしに向き合わされた果ての希望そして諦念。希望と幸福と滅びが同時に存在して輝いているラストシーンの美しさはこの先もずっと忘れられないと思う。
千葉拓/ららぽーと横浜店
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容赦なく残酷なのに優しさが溢れてる不思議な小説。世界の終末は、それぞれの生きづらさと向き合うためのきっかけに過ぎない。その葛藤が読み手の記憶にそっと触れてくるから、私はこの物語を近くに感じるのだろう。
米本教助/アリオ鳳店
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ラスト1ページ、最高のボルテージで立ち上がってくる、絶望と希望が無秩序に入り混じった生命の煌きを、全身で受け止めるために読み進んできた。どうしようもない理不尽さにあふれたこんな時代に、この物語が生まれるその偶然と必然があまりに胸を締めつける。
平野千恵子/イトーヨーカドー木場店
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🥈 2位 🥈

推薦コメント
ミステリーでありながら、1人の少女の成長記でもある、美しすぎる物語。もう超絶一気読みでした。声を大にして言いたい。今年の海外ミステリーは、コレです。
池田匡隆/広島店
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主人公の過酷な運命に寄り添ってくれたのは、ほかのなにものでもなくノース・カロライナの自然でした。つらく困難な状況で一人生きることを強いられた少女の、それでもひたむきに前を向き成長していく姿に強く惹かれます。ラストは誰にも話したくない、読み終わった人だけの宝物です。
玉本千幸/新宿本店
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風を感じ、光を感じる。鳥たちの羽音が聞こえる。これほどまでに美しい情景に取り込まれていく感覚は初めてだ。痛いほど共感できる彼女の孤独。真の意味で「生き抜く」ということ。泣きながら、祈りながら、それでもこの美しい世界にいつまでも浸っていたくて何日もかけてページをめくった。
吉田咲子/徳島店
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🥉 3位 🥉

推薦コメント
最初の見開き2ページだけでも、ぜひ読んでもらいたいです。というのも、その2ページには本好きが手に取ると「物語を一気に読み終えてしまう」不思議な魔法がかかっているからなのです……! 本が好き! 物語が好き! な方々にぼくはこの本が好きです、と伝えたくなる1冊でした。
猪股康太/国分寺店
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本を愛する者はみなこの本に“呼ばれて”しまう。きっと貴方も手に取るだろう。その瞬間を彼女が静かに待っている。どこからともなく風が吹いた時、貴方は否応なしに知らされる。本を愛してしまった時点で私たちはもう手遅れなんだ。
岡田健/泉北店
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本を盗むと呪いが発動! 町が物語の世界になって犯人がその物語の檻に閉じ込められる!! この設定だけでも胸熱!!! 本好きにはたまらない本の物語を冒険する物語。
池上晃子/新宿本店
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4位

推薦コメント
これほどまでAI化が進んでいるというのに、どこまでもアナログな書店業界。昭和の話にしか思えないけれど、ついこないだまで、そして今もこれが現実。お客様にとってはどうでもいい話かもしれない。でも書店の現場はいつも真剣です。
宮崎るみ子/加古川店

5位

推薦コメント
何かを始める時や諦める時、面倒だったり後ろめたかったりするとつい理屈や言い訳をこねまわしがちだけど、ものごとって意外とシンプル。そう、暑かったら脱げばいい。疲れたら寝ちゃえばいい。それで傷ついたり迷惑するひとがいないのなら。
小嶋早英子/セブンパークアリオ柏店

6位

推薦コメント
「僕は、そうは思わない」。人間関係を破壊させる滅びの呪文のような言葉。一人の少年が仲間に伝授したこの言葉は唱え方ひとつで攻撃力、戦闘力抜群の復活の呪文へと変わる。地球に人間、何人いると思ってんの。少年、君の言う通り! 貴方も唱えてみませんか?
浦上かよ/徳島店

7位

推薦コメント
死にかけたり笑い飛ばしたり仕事を失ったり愛を叫んだりしないので、同じ病気の人以外には響かないかもしれない闘病記ですが、いつか排泄文学アンソロジーを読みたいのでみなさん買ってください。
四井志郎/ブランド事業推進部

8位

推薦コメント
読み始め数ぺージ、噴き出しました。うまいなー話の持っていき方がって思いました。あと、ドラマ化して欲しいなと。配役とか関係なく話が広がりそうで。若頭も始終好き勝手、主人公の聡実も開き直ったのか若頭相手にやりたい放題。おもしろかったです。
長田路代/丸亀店

9位

推薦コメント
小説の大きな仕事の一つが、虚構の世界を描くことで現実をよりリアルに浮き上がらせることだとしたら、この作品は寒気がするほどその試みに成功している。ここで描かれる地獄は、もはや他人事ではない近い未来だ。今、もっとも読まれなければならない作品だと思う。
千葉拓/ららぽーと横浜店

10位

推薦コメント
仕事をしなくてもいい未来とは、どんな世界が待ち受けているのか。序盤に既存の概念を全部ぶち壊して、その上ではじまったのがAIのための「お仕事小説」。人類って本当に必要なのか。こんな未来は誰にも予想できない。
奥野菜緒子/ゆめタウン廿日市店

11位

推薦コメント
何者でもない人々の、ささやかだけれどかけがえのない日々。謎とも言えない日常の小さな不思議。バラバラの人生が織りなすモザイク画のような小説。大きな事件は何も起こらないのに少しも退屈しない。いつまででも読んでいたい。
小嶋早英子/セブンパークアリオ柏店

12位

推薦コメント
この本の家々は実は世界のどこかにあるのでは? 住人たちはどんな生活をしているのだろう? 自分が住むならどの家がいいだろう? いっそ探しに旅に出てみるか? 色々考え、こまごまとすみずみまで想像してしまう。こういうワクワクを「浪漫」っていう。この本は浪漫の増幅装置。
生武正基/新宿本店

13位

推薦コメント
親の介護、非正規雇用、セクハラ、煮え切らない交際相手、将来への不安……全てが重くのしかかる。でも本当にダメなのは何も決められない自分自身で……。共感しすぎて途中読むのがつらくなりましたが、時間をかけてでも読むべき価値のある1冊!
伊藤奈穂子/セブンパークアリオ柏店

14位

推薦コメント
あらゆる文学賞を受賞してもまだ物足りないほどの世界的名作。コロナで揺れた2020年、この本に出合えたことが私には救いだった。『百年の孤独』のように数十年後もハードカバーで読み継がれていてほしい。
池田匡隆/広島店

15位

推薦コメント
日々の暮らしの中に時折見つける違和感やふとした気づき。その記憶を著者はそっと取り出して観察してみる。手ざわりを確かめて言葉とイラストで描写していく。丁寧に綴られた輪郭は自分もどこかで感じたものを「かたち」にしてくれていて、ささやかなつながりにふっと息が漏れる。
奥野智詞/ゆめタウン広島店

16位

推薦コメント
歳を取り、病気を患い、様々な軋轢を経て終わりを迎える頃合いの家族の関係。なんとなく目線から外していた将来が立ち現われたようで陰鬱な気持ちになりながらも、それが家族なんだと諦観すべきなのか考えさせられる。
志村和紀/北海道地区業務センター

17位

推薦コメント
SNSになんて無縁の私が、偶然出会った「岸田奈美note」。応援したい……。そんな彼女の本が出版された。支援なんて大それた事はできないけれど、本を買う事は私にもできる! でも逆に「ぬくもり」という支援を受けた気持ちになった。
金子聡美/首都圏西営業部

18位

推薦コメント
先入観なしに読み始めましたが涙を止められませんでした。読後、何かを受け取ってしまったような……読み終わったのにこれからが始まりのような……。沖縄に暮らす人々が語らない言葉にこそ、耳を傾けなければならない――そういう気持ちです。
佐貫聡美/和書販売促進部

19位

推薦コメント
インパクトある表紙に、手に取ることを一瞬ためらう方もいらっしゃるかもしれません……(私もそうでした)。ひとりの人間を通して語られる、現代化によって失われたものの重み。これは決して遠い昔の話などではなく、この延長線上に「今」があるということを、ずっしりと感じる一冊です。
林下沙代/札幌本店

20位

推薦コメント
食器の買い付けで頻繁にインドを訪れた筆者の20年にわたる食べ歩きの記録であると同時に、その土地に住む人たちの食の歴史・文化を体感している錯覚を起こす。味を想像しながら眺めているだけで楽しくおいしい食事ガイドブック。北・東編も同時刊行。
長田雅子/札幌本店

21位

推薦コメント
感情を刺激するのが小説。その振れ幅のデカさが小説のすごさというのなら、この作品は相当にすごい。ただし、感情が動かされるのは「負」の方向。読後、タイトル同様どん底まで気分落ち込んだ。こういうのでも「刺さった」というのか? 文字通り痛すぎるんですけどー!
生武正基/新宿本店

22位

推薦コメント
喜びの感情以外を失った沖晴君と余命一年を宣告された京香が出会うことで沖晴君が感情を取り戻していく物語。日々色んな感情に振り回されながら過ごしている日常が愛しく感じられて、たまたま生きているだけの今を噛みしめていきたいと思わせてくれる。
飯田稚菜/梅田本店

23位

推薦コメント
Twitterで不定期連載されていた時のタイトルは、「同人女の感情」。まさにその名の通りごくごく一部の人にしか響かないかもしれませんが、それ以外の人にもぜひこの本を読んで創作沼にハマって、ゆくゆくは新刊書店で売るような本の作者に育って欲しいと思います。
齋藤一哉/仙台店

24位

推薦コメント
好むと好まざるとにかかわらず、2020年は「新型コロナ」の年であった。春に刊行された本エッセイ集の「あとがき」にある文章は、きっと数年後も輝きを放っているはずだ。繰り返される「僕は忘れたくない」から始まるそれをぜひ読んで頂きたい。そして心のずっと奥の方にしまっておいて頂きたい。
伊藤稔/mozoワンダーシティ店

25位

推薦コメント
病気って目には見えないものも多く、人によって症状も感じ方も違っているので、誰かと共感するのは実はとっても難しい。でも、その辛さをおもいやって手助けすることは出来るかもしれない。ひとり苦しんでいる人にそっと寄り添ってくれる、そんな優しさあふれる1冊。
小泉真規子/梅田本店

26位

推薦コメント
甲子園球場のグラウンドを陰で支える阪神園芸の人たちをモチーフに描くフィクション。これからの進路への迷いではなく、既に自らが選んだ進路で今まさに悩む人に贈りたい。読後感は爽快。きっと心が後押しされる一冊。
中川浩/eコマース事業部

27位

推薦コメント
似た境遇をもつ女性と少年が出会うことで始まる物語。抱えている苦しみや後悔にそっと寄り添ってくれる1冊です。ぜひ、最後の最後まで2人を見届けて欲しいです。この本が52ヘルツの声で鳴く誰かの救いになりますように。
吉本萌花/ゆめタウン廿日市店

28位

推薦コメント
有川先生! 続きが読みたいです! 読んだ瞬間に、そう叫びました。購入したのは発売後すぐ。次巻が出るかなんてわかりもしないのに、携帯で検索しまくりました(笑)。想像力は人を動かす力になる! 想像力を働かせ、次巻発売を妄想しながら、待ちます。
長田路代/丸亀店

29位

推薦コメント
評価未定のかつて売れた本、「中古典」を著者の鋭い解説で切る。その切断面から「時代」が見え、「意識」が臭うのが面白い。特に自分が売れるのを目の当たりにした本は特別な感情を抱く。誰もがそんな同時期を生きた本がある。それが「古典」入りするか否か確かめてみては。
生武正基/新宿本店

30位

推薦コメント
異なる立場・意見を持つ者同士が関わりあう限り対立は避けられない。それでも対話する事をあきらめなければ「隣人」として共に生きる事はできるはず――。人種や性差別などうんざりする事件が幾度も繰り返される今日、今こそブレイディさんを読むべき時だと強く感じます。
佐貫聡美/和書販売促進部

選考委員が選ぶ!選外この1冊

推薦コメント
タイトルにもある通り小樽が舞台になっています。著者である田丸久深さんも実際に来られているので、心温まる物語はもちろんのこと、小樽の雰囲気なども感じてもらえると思います。
種村美里/小樽店

推薦コメント
この本抜きでは2020年は語れません。待ちに待った第2部スタート!3年ぶりの長編! ワクワク本を開けば物語の中では20年の時が過ぎていた。気になるあの人もあの子も出てこない。ほんと阿部智里には毎回やきもきさせられる。大好きだ。
小野里由美子/前橋店

推薦コメント
ロボットと人が共存する街で暮らす一人の少年の数奇な運命と成長の話。とても優しい気持ちになると同時に、どんなに便利な世界になっても問題の根っこは変わらないのだろうなと悲しい気持ちにもなります。「これはな、心の問題なんだよ」
村山康隆/セブンパークアリオ柏店
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河邉さんの作品は出る度にとても推しているのだが、本当に彼の優しさを読みながら感じることができる作品。読んだ人にとっても、これから読む人たちにとっても希望の光になりますように。
辻本彩/梅田本店
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推薦コメント
僕にも、あなたにも、その戦いがあったように どうか彼女たちの戦いから目をそらさないでください。この物語を締めくくる最後の一行は、僕らの過ぎた季節の慟哭さえも、そっと拭ってくれるから。
竹田勇生/新宿本店

推薦コメント
自由に旅行ができない今年だからこそ多くの人に読まれた本。外国の方にとってはガイドブックという実用書だけど、日本人にとっては自国を知る新しい読み物となるでしょう。
檜垣香織/イトーヨーカドー木場店

推薦コメント
この本の中にはただ普通の日常があってとても温かい。なにごともなく空を見上げるような穏やかな日々が早く来ればいいなと思って選びました。たいしたことない事で笑ったり怒ったりする普通の日が幸せだと思える1冊です。
加藤よしこ/武蔵小杉店

推薦コメント
あなたの次のお気に入り作家、ジョージ・ソーンダーズです。情緒が安定しているときに取り掛かるのをおすすめします。表題作の「十二月の十日」を、あえて最初に読んでみてください。
谷川蘭/梅田本店

推薦コメント
ソーシャルディスタンスが叫ばれる昨今、こんなに「密」な小説はたまらない……!! 一字一句に緊張感が漲ってます。学生の頃「利休って茶を点てただけでなんで教科書に載ってんの?」とか思ってすみませんでした。
米本教助/アリオ鳳店

推薦コメント
娘を誘拐された事から連鎖誘拐システム〈チェーン〉に組み込まれ、被害者から加害者へ変わってしまう主人公レイチェル。この〈チェーン〉から彼女たちは抜け出すことが出来るのか。一気読み必至も納得のノンストップスリラーです。映像化しても面白いだろなと考えていたら、すでに映画化が予定されているそう。今から楽しみ。
藤井翔子/富山店

推薦コメント
今でも語り継がれる“ジャンボ鶴田=日本人レスラー最強説”。プロレスラーになることを「就職」と言い切ったサラリーマンレスラーは過剰なアピールなど一切せず、リングの上だけが仕事場と徹する。没後20年。多くの新証言からジャンボ鶴田最強説が解かれる。
森田利恵/ゆめタウン廿日市店

推薦コメント
伝説の漫画家さんと名作漫画がズラリと登場します! 物語を作り絵を描き、それを毎回続けるという生みの苦しみと楽しさが共存するシュラバ。登場する先生方のお顔が、その先生の画風で描かれているのも面白いです。
米田香代/丸亀店

推薦コメント
物語の舞台は沖縄の宮古島。読み切れるかな? と最初は半信半疑で読み始めました。だって、お父さんがユーチューバーって(笑)。ただ、軽く読み始めたのにだんだんハマってしまい、あっという間に読み終わりました。家族・友情・父娘…… それぞれの思いが切ないくらい伝わってきました。お父さんがユーチューバーになりたかった理由にも感動! こんな時代だからこそ、家族のほんわかする小説にグッときました。
宅島美由紀/長崎店

推薦コメント
いじめ、暴言、暴力などは振るった方が絶対に悪い。それなのに被害者の落ち度を「よかれと思って」指摘してしまう言葉の数々が、具体的に紹介されています。更に傷つかないために、自分を守るために、ぜひ10代の方に知ってほしい、そしてしなやかな強さを身に付けてほしいと切に願います。
坂口まり子/鹿児島店

推薦コメント
軽妙な語りとテンポの良さに1行目からやられました。これぞ「ストーリーテラー」! イ・ギホに出会えた事が今年一番の収穫です。タランティーノ映画を見るような気持ちでぜひ! 亜紀書房さんの『誰にでも親切な教会のお兄さんカン・ミノ』も併せてぜひ!
佐貫聡美/和書販売促進部

推薦コメント
8人の「私」の物語。幻想都市、ルオエス(LUOES)にふと迷い込んだ感覚を味わえました。飾りけのないドライな文体が、作品の世界観とマッチしした浮遊感のある小説です。
大田光穂/ブランド事業推進部

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