紀伊國屋書店Kinoppy&光文社古典新訳文庫読書会 #92
カミュ第3の小説『転落』の知られざる魅力について 訳者・前山悠さんを迎えて
アルベール・カミュといえば、『異邦人』『ペスト』といった小説で知られる20世紀フランスの代表的作家です。しかし、まだ第3の小説『転落』をお読みでないとしたら、本当にカミュの凄みを知っているとはいえないでしょう。
中篇といえるほどコンパクトな『転落』の舞台は、アムステルダムの場末のバー。読者は、なれなれしく話しかけてくる元弁護士の話を聞かされるのですが、だんだんと彼の昔話に引き込まれ、結局5日間にわたって彼に会いに行き、脱線の多い彼の一人語りに耳を傾けることになります。男の言っていることとは何なのか、なぜ自分に話しかけてきたのか、本書を閉じるときには、読者はカミュという作家の仕掛けた「語りの罠」にすっかり搦めとられてしまっています。
読者に向けられた一人語りのみで構成される本作は実に現代的で、その筆力には圧倒されるばかりですが、本書の成立背景には、カミュと哲学者サルトルとの因縁もかかわっていました。はたしてそれはどのようなものだったのでしょうか。
今回の読書会では、この作品を新訳した前山悠さんをお招きし、本書の知られざる魅力や解読の愉しみについてたっぷり語っていただきます。
なお『転落』を読み始めるための道案内となる「訳者まえがき」は光文社古典新訳文庫のウェブサイトで全文公開されています。ご一読頂いておくと、よりイベントが楽しめると思います。
▶https://www.kotensinyaku.jp/column/2023/03/006984/
(聞き手:光文社古典新訳文庫・創刊編集長 駒井稔)
【日時】2023年7月25日(火)18:30~20:00
【会場】Zoom(オンライン)
※ご案内メールを当日までにメールでご連絡します。
メール配信日:7月24日・25日の2回
【参加方法】
本イベントは無料イベントです。どなたでもお申込みいただけます。
2023年7月2日(日)~当日18:30の間、下記より参加お申し込みを承ります。
▶視聴チケット(無料)はこちら(Peatixサイトが開きます。)
【注意事項】
*本イベントはZoomによる配信イベントです。当日店頭にご来店されてもご観覧いただけませんのでご注意ください。
*事前にZoomのバージョンが最新にアップデートされているかご確認の上ご視聴ください。
*お申込の際は、当日アクセスするアカウントと同じアドレスをご使用ください。
*配信はZoomのウェビナー機能というサービスを使用いたします。
*インターネット接続環境下のPCやスマートフォン、タブレットからのご視聴が可能です。
*視聴は登録制です。1名分のチケットで複数人がご登録されている場合はご連絡もしくは配信の停止を行うことがございます。ご注意ください。
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【お問合せ】
紀伊國屋書店新宿本店代表 03-3354-0131
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【Zoom配信】紀伊國屋書店Kinoppy&光文社古典新訳文庫読書会#92 カミュ第3の小説『転落』の知られざる魅力について 訳者・前山悠さんを迎えて
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今月のテーマ
このイベントの出演者
前山悠まえやま・ゆう
1981年新潟県生まれ。パリ第七大学(現パリ大学)博士課程修了(文学博士)。学習院大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。パリ第七大学博士課程修了(文学博士)。大分県立芸術文化短期大学専任講師。訳書に『千霊一霊物語』(デュマ)など。
駒井 稔こまい・みのる
1956年横浜生まれ。慶應義塾大学文学部卒。’79年光文社入社。広告部勤務を経て、’81 年「週刊宝石」創刊に参加。ニュースから連載物まで、さまざまなジャンルの記事を担当する。’97 年に翻訳編集部に異動。2004 年に編集長。2 年の準備期間を経て’06 年9 月に古典新訳文庫を創刊。10 年にわたり編集長を務めた。著書に『いま、息をしている言葉で。――「光文社古典新訳文庫」誕生秘話』(而立書房)、『文学こそ最高の教養である』『編集者の読書論』(光文社新書)、『私が本からもらったもの 翻訳者の読書論』(書肆侃侃房)がある。