紀伊國屋書店:キノベス!2015 紀伊國屋書店スタッフが全力でおすすめする2014年のベスト30

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キノベス!2015 紀伊國屋書店スタッフが全力でおすすめする2014年のベスト30

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キノベス!2015 第1位『紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている』
佐々涼子さん 特別寄稿

紙つなげ!彼らが本の紙を造っている

出版を支える人々の意地とプライドを読者へ

 初めて取材に行った日、穏やかに広がる鈍色の海を背に、日本製紙石巻工場は建っていました。煙突から立ち上る白い水蒸気は海風に流れ、消えていきます。ここで本の紙が生まれ、我々の元に運ばれるのだと思うと、万感迫るものがありました。私たちは誰も孤立しては生きていない。名も知らぬ誰かが私の仕事を支え、私の仕事が誰かを支えている。それを、この工場に集う大勢の人々が私に教えてくれました。

 私はよく深夜にひとりで文章を書いています。あたりは静寂に包まれますが、あまり寂しくありません。石巻には特別な時間が流れ、巨大な抄紙機8号が、シューシューと音をたてながら、動いていると思えば。

 このたびは、キノベス一位に選んでいただいてありがとうございます。本当は職人さんたちにお聞きして、受賞の言葉をまとめるべきなのでしょうが、きっとシャイに微笑むだけでしょう。そこで今回は、本文を抜粋してご挨拶とかえさせていただきます。この本に携わったすべての人を代表してお礼を申し上げます。そしてこの本に携わったすべての人たちにこう申し上げたいと思います。「おめでとうございます。」

***

「機械に魂なんてこもっていないと思うでしょう?
 でも、8号は魂を感じるマシンでね。
 もうすぐ50歳になる古い抄紙機で、アナログ機だ。8号が作った紙は書店でもすぐわかる。独特のクセがあるからよ。触りゃあ、わかります。

 書店で自分の作った紙に会ったらどう思うかって?『ようっ』って感じですね。震災直後、風呂にも入れない、買い物も不自由、そんなささくれだった被災生活の中で、車に乗って俺たち家族はどこへ行ったと思う? 書店だったんですよ。心がどんどんがさつになっていくなか、俺が行きたかったのは書店でした。

 俺たちには、出版を支えているっていう誇りがあります。俺たちはどんな要求にも応えられる。出版社にどんなものを注文されても、作ってみせる自信があります。」

(震災当時の8号のリーダー佐藤憲昭氏の言葉)

佐々涼子さん

佐々涼子 (ささ りょうこ)
1968年生まれ。早稲田大学法学部卒業。日本語教師を経て、ノンフィクション・ライターに。新宿歌舞伎町で取材を重ね、2011年『たった一人のあなたを救う 駆け込み寺の玄さん』を上梓。2012年『エンジェルフライト 国際霊柩送還士』で第10回集英社・開高健ノンフィクション賞を受賞。2014年6月、『紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている』を刊行、愛書家を中心に大きな話題を呼んでいる。

*プロフィールは当時のものです。

海外店舗現地レポート(「キノベス!2015」フェア小冊子より)

キノベス!2015

(2013年12月〜2014年11月出版の新刊/第12回)
*推薦コメントの執筆者名に併記されている所属部署は当時のものです。現在は閉店している店舗もあります。

🥇 1位 🥇

推薦コメント
震災の本だ、と思わないでほしい。これは、生きることに、働くことに、誰かの役に立てることに一生懸命戦う人々の話だ。仲間を助け、頼り、守ろうとする、挑戦の話だ。しかも彼らはフィクションではない。彼らが実際にいる、と思うだけで、これからの未来にも勇気がもらえる気がする。
安田有希/横浜みなとみらい店
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被災地復興は、現場の「名もなき人」によって支えられている。ニュースにはならない、地道な努力による「復興」。その姿が、石巻工場を舞台に描き出されています。心からの敬意と感謝が湧き起こる一冊です。
檜山啓/仙台店
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実は、「出版業界の内輪褒めだったら嫌だなあ」と思ってなかなか読めないでいました。誤解でした。製紙工場の人たちが「つなげ」ているのは紙だけじゃない。これはもっと普遍的な、心奮い立つ一冊です。
原元太/首都圏西営業部
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🥈 2位 🥈

推薦コメント
同著者の『桶川ストーカー殺人事件--遺言』も憤り興奮しながら読んだが本作もすごかった! 書かれていることが真実であるならば、ここまで証拠がありながら真犯人を放置する日本て何?!犯人そこにいるじゃん!! 「しむらー! うしろー! うしろー! 」と思わず叫びたくなる。ぶつけようのない怒り、イライラ、もどかしさで読了後は気分最悪だがノンフィクションとして最高に読み応えのある一冊には間違いないです!
高橋まゆみ/ゆめタウン博多店
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未解決の「北関東連続幼女誘拐殺人事件」を追う戦慄のドキュメントです。事件を追う清水記者は「足利事件」の冤罪キャンペーンを行い、真犯人に迫ります。ぜひ多くの人に読んで欲しい本当に凄い本です!
天ヶ瀬英子/ゆめタウン博多店
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🥉 3位 🥉

推薦コメント
本とは、世界を綴じたものだ。開けば無限の世界が広がる。小さいころ、そんな想いを抱きながらどきどきして本を読んでいた。その気持ちをこの本は思い出させてくれる。長い物語だが、読んでいる間が実に幸せな時だった。
朝加昌良/ゆめタウン徳島店
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湿った木の葉を踏む柔らかさを感じ、獣の毛の豊かな匂いを感じ、あらゆる感覚を"生命"というものに開かされた。
人とは、社会とは、命とは。自分が細胞レベルまで壊され、この本を取り込み、再構築されていく快感。〝生きる〟ことの困難と〝生きている〟奇跡の輝き。
井上史/ゆめタウン博多店
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4位

推薦コメント
「覚醒」させられる様な読書体験でした。心が弱っている人、人生に迷っている人はきっと嗚咽して号泣してしまうでしょう。「物語」に救われてきた西さんだからこそ書けた物語だと思います。
佐貫聡美/新宿南店
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豊かな感性に小説家としての技術が加わった。西さんすごいものを書いちゃったな、と思った。感想は、言いづらい。適切にこの本のすごさ、面白さを伝えられないから。だからシンプルに。「読んでください。」
朝加昌良/ゆめタウン徳島店
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生まれ落ちたからには、生きねばならない。モンスター姉を持ったばかりにすべてに対し受け身になった主人公・歩。信じていたものすべてに裏切られたとき、人はどう行動すべきなのか? 彼と一家の辿る運命に圧倒される、今年一番パワーを感じた小説です。
山本菜緒子/グランフロント大阪店
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5位

推薦コメント
現代のベルリンに蘇ったヒトラーは、ナチスの総統アドルフ・ヒトラーのそっくりさんとしてテレビ出演し、独特の視点で社会に物申す。大真面目に政界復帰や社会改革を目指すヒトラーと彼のジョーク(※ジョークではない)に共感し熱狂していく民衆の対比が可笑しくもあり恐ろしくもある。あまり構えずに読んでほしい。賛否両論あるだろうが、きっとこの〝黒い笑い〟の虜になる。
佐藤恵/横浜みなとみらい店

6位

推薦コメント
世界は広い。だけどこんなに違いがあって、また似てるところもあって面白い。それを、ページを開いただけで伝えてくれる魔法のような本。全てがイラスト。国名も名所も名産品も、ページの枠線までもがその国のために描かれている。児童書だけれど、社会人になって学業を「学ぶ」ということから離れてしまった人こそ夢中になれるのかも。
安田有希/横浜みなとみらい店
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「絵本の力」ってすごい! この一冊で、いろんなことに興味、関心を持つことができて「世界」をいっぱい知りたくなっちゃいます。子どもからおとなまで、みんなで一緒に楽しむことができる一冊です。細かい情報とあったかいイラストが世界中の人の心を一つにしてしまいそう。
星野和惠/新宿南店
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7位

推薦コメント
きっと誰にも思い出に残る1冊があるはず。その本を手にするだけで甘酸っぱい思いも甦ってくるような。そんなことを思い出させてくれたこの本を本好き本屋が売らなきゃ何を売るねんっ!
小泉真規子/梅田本店
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学校や会社で嫌な事があっても夢中になれる「本」さえあれば、些末な事は帳消しになる気がしませんか? 紙に綴られた文字を追うだけで、あらゆる体験をさせてくれる「読書」という奇跡について楽しく(時には感動的に)描いたコミックエッセイ。書店員として多くの人にお薦めしたいです。
佐貫聡美/新宿南店
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自分の読書歴を語るって、少し恥ずかしくありませんか? それをこんなに赤裸々に明かしちゃうなんて!!それがすごく面白い!! 久しぶりに自分の昔読んでいた本を引っ張り出したり、本ってやっぱりいいなぁ〜と思う一冊です。
久保亜美/福岡本店
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8位

推薦コメント
100歳の老人が逃げ出した、って、ほのぼの最後うるうるストーリーかと思ったら、何だこれ?! 若い頃の筒井康隆ばりのドタバタ、しかも世界史好きにはたまらない20世紀の歴史名場面集。じいちゃん、何でその時そこにいたし?!
川村学/京都営業部
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100歳のおじいちゃんが、ウオッカ飲みたさに窓からにげだし、あげくにギャング用の大金横取りして逃避行です。滅茶苦茶過ぎて笑いっぱなしでした。
堀田里美/流山おおたかの森店
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推薦コメント
読後しばし茫然。「10人産んだら1人殺してもいい」生と死の交換が効率的に行われる社会での正義とは。命の手触りとは。考え続けてしまう。覚悟と想像力をもって、この世界の価値観と戦い続ける村田沙耶香という作家を、もっとこの世に問うてみたい、そう思った。
今井麻夕美/新宿本店
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まるで宇宙の遠く離れた場所から地球の人間という生物を観察しているかのような視点。どうやったらこんな発想が出てくるのか......読んで半年経った今でもどうしても気になり続けている作品。
桐生稔也/川越店
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10位

推薦コメント
「とても生きにくい世の中だと思う。どうしてそうなったかのかわからないが、ずっと、生きにくいなあ、と思っている。」みんなと同じように働くことができなくて、自分のためだけに生きてきた著者が「大切な人のために全力で本をつくってみようと思った。」一生懸命やったことにしか、感動は生まれない。誰もがどこかで感じている諦めや寂しさに、そっと寄り添えるのは本かも知れない。不器用な人柄が滲み出た文章がくさくさと綻んだ気持ちを前に向かせてくれる。
天羽雅代/新宿本店

11位

推薦コメント
自分の人生を決めるのは、他人ではなく自分自身であると気づかされた本。全員から嫌われない生き方なんてない。嫌われることを怖れずに、自分の道を進めばいい。その「勇気」をこの本は与えてくれます。
加藤 旦/電子書籍事業部(新宿本店)

12位

推薦コメント
大人気「100かいだてのいえ」シリーズの第3弾がついに出た! 喜んで発売当日に買い求めました。縦に大きく開くとラッコさんやイルカさん、ヒトデさんやチョウチンアンコウさんなど、ページをめくる度に違う世帯主さんが現れ、とっても可愛い絵柄とストーリーにわくわくしながら大冒険できます。この本のおかげで人見知りの姪っ子とすっかり仲良しになりました。プレゼントにぜひお薦めしたい一冊です。
小田智恵子/梅田本店
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「まってましたぁ〜」の第一声。「100」という数字にわくわくドキドキする子どもたちはもちろんのこと、お父さんたちからも「ほぅ〜」という驚きの声も聞かれます。1作目は空の上、2作目は地面の下、そして今回3作目は海の中。みんなが想像して、空想して、「いってみたいなあ」「こんなだったらスゴイなあ」という気持ちが、1ページ1ページから伝わってきます。絵がとてもこまかいので読むたびに新しい発見もたくさんあります。
星野和惠/新宿南店
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13位

推薦コメント
「大切な人たちからもらった本物の愛情は、一生消えずに生きる力になる。あきらめそう、へこたれそうになった時、もう一度立ち上がる力になる。」著者がこの本に込めた思いを知った時に涙が止まらなかった。私はこの思いをたくさんの人に届けられる書店員でありたい。
小泉真規子/梅田本店

14位

推薦コメント
しかめっ面の社会論も悪くはないが、そればっかりだと疲れます。真剣に考えることは深刻に考えることと=じゃない筈です。決してふざけるわけでなく、真面目に、しかし楽しく読める〝現在〟の社会論。
春日善郎/佐賀店

15位

推薦コメント
私たちが、だれかを愛するためにしなければならないことは「愛することに決めた」と覚悟する、いうことではないだろうか。「愛」と「嘘」は右と左みたいなもの。右と左どちらを向くかは自分次第。人はどこまでも一人。孤独はどこまでもついてくるのだとしたら「愛なんて嘘、なんて嘘なーんてうそ...」とうそぶきながら右を向く自分を貫いて行きたい。
天羽雅代/新宿本店

推薦コメント
本屋で働く私にとって、とても興味深いタイトルでした。夜、私達が帰った後に、お店の本の中の挿絵たちがこんな風にしていたら本当におもしろいのに!!と大人の私が読んでもワクワクさせられるお話しでした。ももたろう、シンデレラ、図鑑におばけ――。子供たちの世界観を広げ、大好きなお話しの中のキャラクターにきっと夢中になることでしょう。ちいさなしかけも満載で、たくさんのお子様に読んでいただきたい一冊です。
高田靖子/厚別店

17位

推薦コメント
自分が思っているやさしさや思いやりは、相手にとってもそれがやさしさや思いやりなのかを考えさせられる一冊です。
中島加恵子/厚別店

18位

推薦コメント
木下古栗の作品はよく無意味だとか訳がわからないとか形容されるが、彼ほど何かを伝えようともがく作家はいないのではないだろうか? 表題作では消費税増税という時事問題を元に、米原と言う登場人物が命を賭した抵抗を試みる。くしくも2014年4月、増税はなされたが、我々は彼の姿を今一度顧みるべきではないか?冗談はさておきご唱和願いたい。「クオリァアアアアアアアアアアアアアアアアア!」
浜村和孝/梅田本店

推薦コメント
Google+Amazon=Googlezonがメディアを支配する未来を描いた「EPIC2014」の作者による、書店と奇書と秘密結社とテクノロジーの物語。本もインターネットも好きな人なら、一ページ目から心躍ること間違いなしの一気読み小説です。
四井志郎/ブランド事業推進部
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ヘタレヲタクが、Googleに勤める最高にクールなヒロイン、RPGに出て来そうな仲間とともに本と知識のフェティッシュな世界を冒険する物語。とりあえずヘタレヲタクの言動が刺さって痛いところも好感。「そこは触らんといて」って感じ。
川村学/京都営業部
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20位

推薦コメント
なぜ12歳の女の子が、同級生を殺してしまったのか。「被害者・加害者を共に知る新聞記者」という類まれな立場で、筆者は10年に渡って事件と向き合い続けます。答えも救いもないけれど、それでも、人は「謝るなら、いつでもおいで」と呼びかけることができる。人の心のもつ強さと弱さをこれほど鮮やかに描いたノンフィクション、めったにないと思います。
原元太/首都圏西営業部

21位

推薦コメント
まえがき「遅い読書」での著者の読書に対する姿勢に予期せず心打たれてしまった。書評を集めたブックガイドというには少し物足りない。命を削り、読んで読んで読み続けた男の記録という方がしっくり来てしまう驚異の一冊。
桐生稔也/川越店

22位

推薦コメント
社会学や民俗学では個人の生活の様相や生涯を聞き取って記録したものを生活史=ライフヒストリーと呼ぶそうだが、本書は五人の「生活史」を収める。無名の人たちの、普通の人生からどうしても目が離せない。いつか街ですれちがったかもしれない彼らの人生の断片を束の間だけ分かち合い、私は、私の人生に戻る。ごくささやかな勇気を手にして。
星真一/グランフロント大阪店
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ゲイ、ホームレス、摂食障害者等との対話から垣間見える、私達の人生とは別様の人生。だが別様の人生でありつつも、自分個人の思いや体験とも重なるような、馴染み深い、普通の人生がそこにある。語りに耳を傾ける読者はきっと、共感し、他者に関心を持ち、社会のありようについての思索へと誘われてしまうことだろう。
大矢靖之/新宿本店
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23位

推薦コメント
戦後の荒廃から再生までの歴史的経緯に光が当たることは多い。しかし親をなくした子供たちについては語られることが少なく、いつしか歴史の闇の中に消えてしまっていた。闇を見通そうとする本書の試みによって、僕は戦争被害の怖ろしい拡がりを知り、戦争の「悪」を実感する。
大矢靖之/新宿本店

推薦コメント
1から2を創ることは簡単だ。しかし、0から1を創ることは難しい。起業の授業では成功パターンを教えることはできても、「これをすればイノベーターになれる」と具体的に教えられる専門家は皆無だろう。本書でも成功パターンを多数紹介しているが、著者はこう突き放す。「自分の頭で考えろ」と。そこからでしか、0から1は生まれないのだから。
武内一貴/梅田本店

推薦コメント
こんなに下品でいいのかしら? イーンデス!! 伝説の深夜番組「トゥナイト」が甦ったかのようなリアル風俗お仕事マンガ。下品極まりなさすぎて逆に爽快。これが風俗の現実なのよ、目を背けちゃだめなのよ、なめんなよーコラって感じヒシヒシ、めっちゃ面白いんだけど、軽いだけじゃない、読後に胸に残る何かがあるはずです。「愛って何?」って……感じとか……?? こっそり読め!
宇津木彩/和書販売促進部

推薦コメント
してやられた。否、またもや、してやられた。答えを全て知る神様、そんな存在があってミステリが成り立つの? そんな思いをあざ笑うかのように軽やかに紡がれる連作短編。そして衝撃のラスト。予測できないということが楽しい。
朝加昌良/ゆめタウン徳島店

27位

推薦コメント
狙うのは覇権。でもこの話に単なる勝者や敗者はいない。好きなものに真剣で、熱くて、欲張りな人たちばかりだ。読めば「よっしゃ」と気合が入る前向きなカンフル小説。働いて、あちこちぶつかって、傷を作ったことがある人は、「アニメ興味ない」とか言わずに読むべし。仕事のあれこれはきっと共通。名言ザクザクで沁みますよ。
小出和代/新宿本店

28位

推薦コメント
痛い。まずタイトルからグサグサくる。しかしタイトルのイメージとは違い、小論文的な感じで時には自虐的に、またプチ自慢な空気も感じさせるが同世代ならば共感できる内容だ。周りにオススメして感想を言い合いたくなる本です。
菊地香織/千歳店

推薦コメント
声が大きくてプレゼンのうまい人間がいい思いをする世の中で、人知れず不当な扱いを受けている人の声を代弁してくれる津村作品の中でも、イチオシの本書。「勇気とはこういうものだった」ということを思いださせてくれる傑作です。
有馬由起子/出版部

30位

推薦コメント
クラフト・エヴィング商會の物語に登場する世界・人物・事物がフィクションであることを時に忘れてしまいそうになるのは、物語のエレメントでありながら同時に物語そのものを内包する数々のアイテムが、こうして「実在」するからだろう。架空のフリをした本物が、ひとつくらい紛れていそうな気がしてならない心躍る珍品カタログ。
石山藍/横浜みなとみらい店

推薦コメント
時代劇だけの話じゃない。これ、すべての日本の娯楽に通じる問題ですよ......。読みながら、何度そう戦慄を覚えたことか。娯楽を商品としか見ることのできない作り手が、いつしかすべてをつまらなくしていく。でも、テレビと映画の世界にはびこる行き詰まりが容赦の無い筆致で暴かれた先には、不思議な爽快感が残ります。むしょうに時代劇が観たくなる、そして応援したくなる一冊。
原元太/首都圏西営業部

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